2018年11月18日

「随筆 本が崩れる」草森 紳一 文藝春秋

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普段、随筆とかエッセイ系の本は読まないのですが・・・・タイトルと中をパラパラと眺めた時に視覚に入ってきた本がまさに山と積まれ、壁となり、崖となった部屋の様子を映した写真を見て、つい、ふらふらと購入しちゃいました。

早稲田大学でやってた古書市で初めて行ったものの、大した規模でなく、購入する本なんて無いと思っていたのに、結局、7、8冊買ってしまい、先日の神保町の古本祭りまでの金額には及ばないものの、冊数で上回っちゃいましたよ。

これから無職になるかもしれないのに・・・・あ~、いいのだろうか???
まあ、いいんでしょう、きっと・・・ね。

さて、全部で3篇からなる随筆集ってことになるのかな?本書は。
野球に全く興味がなく、タバコなんて大嫌いな私には残りの2編はつまらなくてそれらは邪魔なだけなんで本を破ってしまいたいところなのですが・・・(分量を減らしたい)・・・、これやると本がバラバラになってしまうんだよねぇ~。参考書とか資格系の使う本なら、よくやるのですが、ちょっとこの「本が崩れる」のところだけは残しておきたいので、そのまま、本をばらすことなく、そのまま新書として残しておきますかね。

以前、「本の重さで床が抜ける」?とかいうタイトルだった本も内容は無いけど、タイトルだけで残しておきたい本だった。
本書は、それよりはよっぽどマシなので、我慢して売り飛ばさずに部屋に置いておこう。


実際、こういう状況になってしまったら、もう人生終わりのような気もするのだけれど、それでいてどうしても少し憧れというかなんというか、一度経験してみたいような危うい誘惑にそそられる状況の描写が気になります。

でもねぇ~、うちにも戦前の本とかあるけど、黴臭いし、ちょっと扱いに困ったりもする。
他の綺麗な本とは一緒に並べられないし・・・黴が綺麗な本に写りそう、臭いや埃とかはてさて・・・???

そんなこと気にしているうちは、ビブリオマニアになれっこないのですが、ならない方が一番なのは自明ですしね。
やっぱり、極力、捨てるか借りるかして手元には置かないようにしないと・・・。

定期的に売ったりして、手放すようにはしているのですが、並行して買い集めた本が空いてる床や布団の周りを侵食していく姿はうちもそのままだし・・・、なんとか自室の範囲内に留め、部屋から出してはいけない!というのが家族としての生活を成り立たせる最低限度のマナーですしね。

趣味で集めていて、その度が超えないのが一番ですよね。
仕事としてたくさんの本を資料として必要とするようになると、それはそれで際限無さそうですし、著者も書かれてますが、歯止めがきかなくなるその様子が本書を読んでいて、痛いほど、実感させられます。

可能な限り図書館で読み、必要なところだけメモしてファイルかなんかにまとめておき、そのジャンルの基本書とか、メモでは到底おさまりきらないだけの大量の情報量・情報価値のある本だけ、購入して手元に置く、それぐらいしか私には大量の本をさばく方法が思いつきませんね。

まあ、読んでいる本のうち、自分にとって有意義と思える内容がある本なんて、ごく一部なのでその辺は私は幸福なのかもしれません。
必死になって集めよう、読もう、とかまで思ってない気楽さ故ですね。
もっとも日々の仕事でストレス抱えて、趣味の読書にまでストレスの原因になって欲しくない、切実にそう思いますし。

そうそう、本書の内容ですが、まさに平置きして山のように積んだ本が林立する著者宅で風呂場に入ったところで本が崩れ、崩れた本が戸を教えて、戸が開かなくなり、お風呂から出られなくなる、といった話です。

寝ていて、本が顔や体に振ってくるってのもありましたね。
3・11の本が崩れた昔の実家の自室を思い出します。あの時は復旧するまで1か月ぐらい、部屋放置していたっけ?
その後、古書店に美術書や百科事典等、明らかに重くて崩れたら大変な本が大量に出回っていたのを思い出します。
当然、安くなってましたが、誰も買わないでしょう。おかげで私はゴシック建築関係の部分だけ、美術全書のうち選んで安く購入したのでその手のが何冊か部屋に転がっていたりする。

まあ、それはそれとして。
本書は、愛書家の話ではありません。
蔵書家の話(?)、単にたくさん本を持っていてそれを資料として使っている人の話ですね。
愛書家には許されない本の扱いでしょうし・・・ね(笑)。
ただ、ここまで行けば、これはこれでアリなんじゃないかな?そう、思いました。

本書、一応、手元に残して置こうと思ってます。

【目次】
本が崩れる
素手もグローブ―戦後の野球少年時代
喫煙夜話「この夜に思残すこと無からしめむ」

随筆 本が崩れる (文春新書) (amazonリンク)

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「本で床は抜けるのか」西牟田 靖 本の雑誌社
ラベル:書評 新書
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2018年11月15日

「読書脳 ぼくの深読み300冊の記録」立花 隆 文藝春秋


【目次】
巻頭対談「読書の未来」―石田英敬(東京大学附属図書館副館長)×立花隆
私の読書日記―2006.12~2013.3
掲載書目一覧


いつもながらの立花氏の書評の本。
その当時に新刊で出版されて本屋で並べられていたものから、著者の視点で選ばれた本についての短評。

率直なところ、以前見て目から鱗とか、ショックを受けたとかそういった斬新さは特に今回のものからは感じられなかった。
まあ、個別にみれば、何冊か関心を惹く本はあるのですが、なんというか想定の範囲内過ぎて、どうもね。
以前のような、えっ、こんな本あったんだ。これは読まねば!とかいうような感想を抱くことは今回は無かったりする。
それが残念!


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posted by alice-room at 21:33| Comment(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする

2018年11月13日

スノーデン(字幕版) オリバー・ストーン監督

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何冊か関連書籍は読んでいたので、本書の内容も大体は知っていたのですが、日本にも来てたんですねぇ~。
あと、DELLとかって笑えた。

ちょうど今、並行して陸軍中野学校の本とかも読んでますが、大戦中に陸軍が商社の社員を偽装して(実際、表向きは商社マンとして仕事するんだけど)、満州のあちこちでスパイ活動をやっていたのを思い出しますね。
あと、昔、経営学の授業で読んだ内容で、国連で批判に上がっている企業活動として、多国籍企業にCIAとか諜報機関の人間を潜り込ませ、中南米諸国での謀略活動をやっているのがあり、それを禁止しようという動きがある、なんてを読んだのを思い出しました。
昭和通商とか、ああいうのが現在だとDELLとかなんですね。

そうそう、自衛隊の三沢基地になるレーダーの索敵や通信傍受の情報が自動で横田基地に転送され、そのまま米国で使用され、大韓航空が撃墜された時に外交カードを勝手にアメリカに切られ、あの剃刀後藤田が憤慨してたのを思い出しました。

あとね・・・IPアドレスやUAは、私の普段の仕事でも調べたりするし、FBやツイッターや各種取引情報から、不正検知はやってたりするけれど・・・さすがはちっこい民間とは異なり、国家はさすがですよねぇ~。

昔、昔、某国立大学に入学した時、自治会とかには入らないようにって、何故か父の職場の上の方からお話があったなんて、いうのもまあ、ありがちなお話ですね。公務員とかは親戚他一族郎党、全部調べ上げるもんね。以前は共産党とか、忍び込ませるのはよくある話だし、立花隆氏の本とかでもよくその手の本、紹介されてるよねぇ~。

そういやあ~昔法律勉強してた時、共産党幹部を盗聴してた公安関係者の判例とかあったような・・・・?

あと中国で生産された半導体にバックドアとか仕込まれているとか、いないとか、ニュースになってたのはどうなったんでしょうね。

久しぶりに、この映画を観て思い出しました。
公安関係、就職先に受ければ良かったなあ~。

あっ、映画はそこそこ楽しかったです♪
こういうやりがいのある仕事がいいなあ~。
スキルの無い私には、廻ってこなさそうだけど・・・。AML/CFTとかつまんない・・・。

おっと、忘れてた!
この映画の中で出てきた名前で、おお~やはりと思ったのはアイン・ランド、「肩をすくめるアトラス」。
やっぱり、アメリカはこの思想的信奉者でないと、駄目なのか~と思いました。


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「全貌ウィキリークス」マルセル・ローゼンバッハ、ホルガー・シュタルク 早川書房
「ウィキリークスの時代」グレッグ・ミッチェル 岩波書店
posted by alice-room at 22:47| Comment(0) | 【映画・DVD】 | 更新情報をチェックする

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん11 ××の彼方は愛」入間 人間  KADOKAWA

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10巻で完結。
そう思っていたのに、本屋で続きを見つけてビックリしましたね。
えっ、えって!!

なんか10周年記念企画とかで、みーまーのお子さん達のお話とのことです。

懐かしい、あの文体というかスタイル、世界観の再来です。
最後の解説で説明される毒ある、優しい(救われない)世界ですが、その辺も変りはないですね。
引きずるような余韻を残します。

でも・・・ね、なんというか以前ほどの強烈な、世界を揺るがしかねないような衝撃をもうこの作品からは受けませんでした。

悪い意味で読書の私が慣れたのか、著者が成長していないのかは分かりませんが、11巻は不要でしたね。要らない本でした。
もっとも、読者としては続巻があれば、買いますけどね。もし、12巻があったとすれば、出来はともかくとしてきっと、必ず、買って読むんでしょうが・・・感想は、たぶん、また要らない本ってことになるとは思うのですが。

それでも、やっぱりみーま―好きですね。
続きを読みたい、そういう気持ちもあったりします。
決してそれは読者も著者も幸せにはしないものだったりしても、それでも読みたいというのも、また悲しい欲望なんでしょうね。
10巻まで読了した人は、とりあえず、買って読みますね。読むでしょう、きっと。

バットで殴られても、それに気付かなくてもね。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん11 ××の彼方は愛 (電撃文庫) (amazonリンク)
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2018年11月11日

「居酒屋ほろ酔い考現学」橋本 健二 毎日新聞社

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【目次】
居酒屋から日本が見える
第1章 格差社会の居酒屋
第2章 居酒屋考現学事始め
第3章 銀座礼賛
第4章 ヤミ市の夢の跡
第5章 やきとりとは何か
第6章 国境の町を行く
第7章 下町居酒屋の越境体験
第8章 「山の手」の幻影
第9章 格差拡大と日本の酒文化


想像していたものとは違った内容でした。
「考現学」な~んて、名の付くものは大概、しょうもないものなのですが・・・実際、イチイチそんなこと考えながら居酒屋で飲んで何が楽しいの?なんて話だし、やたらとこのご時世にありがちな「二極分化が~」的な階級社会とか言い出すなんて、どんなつまらん話かと思いましたが、まあ、読むと読めてしまうものでした。

でもね、住居地域で階級が~っていうのは、もう山の手や下町とかそれはそれで本に良くなるじゃないですか。私も何冊かその手の本読んでるし、ブログでも取り上げて、それなりにそれらは興味深いと思うんですが、居酒屋でそれやるとは、なんていうか個人的には、違うんじゃないかなあ~というか大いなる違和感を覚えます。

普通に居酒屋なら居酒屋のその話題だけでいいのに、変に文化論、じゃなくて社会論的な視点持ち出して語り始めるとか、興醒めの極み。

出てくる店も知ってる店もチラホラあるのですが、なんかねぇ~違うだろ!って思ってしまう。
暇つぶしに読むには読んだけど、あえて読む価値はない本かと思いました。

居酒屋ほろ酔い考現学 (amazonリンク)

ブログ内関連記事
「立ち飲み屋」立ち飲み研究会 創森社
「ホッピー文化論」ホッピー文化研究会 ハーベスト社
「東京ちょい飲み巡り」葉石 かおり ネコパブリッシング
「居酒屋礼讃」森下 賢一 筑摩書房
「下町酒場巡礼」大川渉、宮前栄、平岡海人 筑摩書房
「東京煮込み横丁評判記」坂崎 重盛 光文社
「続・下町酒場巡礼」大川渉、宮前栄、平岡海人 四谷ラウンド
「酒の肴・抱樽酒話」青木 正児 岩波書店
posted by alice-room at 01:47| Comment(0) | 【書評 未分類B】 | 更新情報をチェックする