
既に今更感はあるものの、まだ一度も高名なトヨタ式経営手法の本って読んだことがなかったので、まずは入門書的に読んでみました。
著者はトヨタ自動車工業で数々の現場を経験してきた人らしいです。非常にシンプルな方法論ではありますが、基本ですし、実際に私の経験上からもさもありなん!って納得がいくことが多かったです。
現場を知らない人が本書を読んでも、何にも得る所はないでしょうし、実際に役立たせることもできないでしょうが、常に問題意識を持って仕事をしている人なら、ふと気付かされることが多いと思います。
これは、どんな仕事・どんな職種であっても共通する問題意識に対する方法論として意義があると思いました。悪くない本です。本書を契機に改めてトヨタに関する本を読んでみようと思いました。
読書メモ:
「汗」を出しすぎるな。知恵が出にくくなる。
・・・汗をかかなくても仕事ができるような「仕組み」をまず作れ!
よくない状況がよい頭脳をつくっていく
・・・困ってはじめて人は知恵が出る。私が以前いた会社の社長は「ピンチはチャンス」を口癖のように言っていたっけ。
原因不明のできごとは自己原因にしてみよう
・・・外部要因にした時点で、人は努力や改善を放棄する。私も経験があるが、GNPの動きと会社の売上について、正の相関関係を統計的に確認できたが、予算会議ではそれには一切に触れずに、自部署の問題点だけを月次会議で報告した。そうしないと、会社は絶対に駄目になると思う。
できることからやる人ができないことをやれる人
・・・『百聞は一見にしかず、百見は一行(行動)にしかず』
まずは、アイデアは即実行する。そしてうまく行かない時には改善して更に実行する。この繰り返しで実行する。
成功する秘訣は成功するまでやめないことだ
ミスで迷惑をかけるのではない。ミスを隠して迷惑をかるのだ。
・・・これだけは私が間違いなく意識して実践できていること。他人からの信頼につながると共に、業務としての問題点が早期に明確化し、会社全体の効率化に直接寄与している場合が多々あった。
※今後の読書予定に入れる(?)本
・「トヨタ生産方式」ダイヤモンド社 大野耐一
・「現場経営」日本能率協会マネジメントセンター 大野耐一
・「決断」日経ビジネス文庫 豊田英ニ
【目次】トヨタ流最強社員の仕事術 (PHP文庫)
1章 考え方を改善せよ
2章 すぐやれ、少しずつやれ
3章 「できる」と結論せよ
4章 「普通」を忘れてかかれ
5章 いつも「あとさき」を案じよう
6章 「気持ち」を放置するな
7章 成功地図を描こう