
たった一年前の雑誌だが、ビジネス系の雑誌に書かれていることは、どれも似たり寄ったりであることを痛感させられる。まあ、本質的なものは、普遍性を有すると見るか、成長がないと見るか、それは読み手の捕らえ方次第ですね。
幾つか気になったものをメモ。
日本が世界一になったと過信し、驕り高ぶって学びを忘れた1980年代の話。
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当時のアメリカ経済はシリコンバレーを中心に復活しつつあって、提携していれば今頃は一財産になっていたような会社がいくつもあった。しかし情報感度が減退して、バブル崩壊で萎縮した日本人にとってはまったくの真空地帯。
そうした時代にただ一人、アメリカの将来に資金をベットしたのがソフトバンクの孫正義である。
超円高の時代に日本で借金しまくってアメリカの会社をいくつも買った。それらはまさに(キングトン・テクノロジーやジフ・デービスのように)玉石混交で、賭けの勝率でいえば一勝四敗ぐらいだろう。だが、その一勝(ヤフー)が大きかった。結局、それが今のソフトバンクを支えているのだ。
情報が本当に自分の血となり肉となるのためには、その情報を自分で加工しなければならない。私の場合は、自分の経験というフィルターをかけて情報を漉しとる感じ。経験の網にひっかかった上で、捨てるのか(=否定)拾い上げるの(=肯定 or 共感)か取捨選択をする。
=他人の見方を覚えるのではなく、自分の頭に思考の脈絡を持って取り入れることだ。そのとき、そのときに自分の考えを加えて、棚を整理する。そうすることで、物事に対する見方どんどん変わってくるし、広がっていく。・・・アウトプットすることでその情報は批判され、咀嚼され、さらに磨かれていく。
そもそもひっかからないものは、無視する。また拾い上げる場合、そのテーマから連想したもの、似たイメージを受けたものを併記したりする。
例えば、このブログの書評で言えば、「ブログ内関連記事」がこの併記にあたり、この雑誌の記事中の言葉でいうところの『棚』に近いかもしれない。
カラーバス効果(=意識する事を何か一つ決めておくと、自然とそれに関連する情報が入ってくる)とセレンデピティ(=偶然を幸運や成功に変える力)の相関性が興味深い。ちなみに・・・セレンディピティのことを初めて知ったのは、数年前の起業家向け研修で目から鱗となった羽根拓也氏の講習を受けた時。アレは本当に素晴らしい講義でした!!
セレンデピティを『気付く力』と『実現する力』に二分すると、前者がカラーバス効果に対応する。
セレンディピティの名称の由来:そうですね、あと記事中に国立国会図書館の NDL-OPAC とか触れられていますが、まあ常識的過ぎるレベルのお話でしょう。都内近郊に住む人なら、国立国会図書館と自宅近くの図書館、職場近くの図書館の3つの利用者カードぐらいは持っていて良いかと。
寓話の「セレンディップ(セイロン)の三王子」。国の危機を救うため旅に出た王子たちが途中で遭遇した難問を、持ち前の直観力で解決していくお話。
古書購入の為のサイトや、各種新聞のサイト、専門雑誌や業界向けのサイトのURLやRSSリーダーの登録、グーグルアラートの設定は今時基本でしょう♪
そういった一般向けの情報を分かったうえで、いろんな業界の人とかとお話をしてみる。すると、いろ~んな情報を得られます!!
一般論としての情報の共通基盤が持てるならば、自分と同じ業界でない方が話し易い場合も結構あるし、こちらが予備知識があればあるほど、相手も面白がってレアな情報を話してくれます。
そしてそれに対して、自分の経験や知識を踏まえて相手にフィードバックすることでさらに深い情報を話し合える。これは最高に楽しいし♪ お互いに刺激を得られて最高です。
もっとも、それにはこちらも普段からそれなりに知識なり、経験なりを蓄えていることが必須で、うっても響かない人には誰も話しません。業者と接客する時などは、まさにそうですね。
誰も貴重な自分の時間を浪費したくないでしょ、興味ないことに。その反面、どんな分野でも生き生きと生活している人は、絶対に面白いです。趣味でも仕事でも、夢中になれる人は自分が直接分からなくても楽しいんですよ!
私は気が向くと、延々と何時間でも徹夜ででも話すことをいとわず楽しめますが、そうじゃないときはひたすら本を一人で読んでいた方が楽しいな♪ あるいは、黙々と外を歩き続けるとか・・・。
そういえば、お散歩した時の写真も溜まり続けているけど、整理したり、ブログにアップしてないなあ~。うっ、最近怠け気味かも?
【目次より、特集の一部を抜粋】PRESIDENT (プレジデント) 2007年 3/19号 (amazonリンク)
<情報の達人>
大前研一実践!本質をあぶり出す「ただ一つの問い」
「カラーバス効果」大切なことを見逃さない思考回路
直伝!「仕込む、さばく」テクニック
悪い信号を聞き逃さない「静かな聞き取り」
「信頼」と「冷徹な等価交換」のオキテ
視点を導く「アナログ・放置・熟成」法
メディアの裏のウラを見抜くカギ
今、知りたいこと「時間×検索」の方程式
管理職必見!「グーグル、ヤフー」一手先の活用術
玉石混交から仕事に役立つ情報を自動的に選び出す
「必要記事は郵送入手」国会図書館も自在に操る・・・
等々
ブログ内関連記事
「知」のソフトウェア 立花隆 講談社
「分類する技術が仕事を変える! 」久我勝利 日本実業出版社
「超」整理法 野口 悠紀雄 中央公論社
「脳が若返るメモする習慣」米山公啓 中経出版
「週刊 ダイヤモンド 2008年 2/9号」「グーグル化」知的生産革命
「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」勝間 和代 ダイヤモンド社
「レファレンスツール活用マニュアル」日外アソシエーツ
「文献調査法」毛利 和弘 日本図書館協会
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