2008年08月01日

「ゴミ投資家のための金融シティ香港入門」海外投資を楽しむ会 メディアワークス

確か大昔に読んだ本。日本国内の金融機関が怠慢で、今よりも格段に不便だった時には、まさに海外の金融機関を利用するというのは、憧れであった時代のものです。

以前に比べると、ネットを利用した金融サービスなど、だいぶ日本も良くなってきており、ある程度のものなら、日本国内の金融機関でも提供されるようになった現在、為替のリスクやすぐに該当金融機関に出向けないなどの各種デメリットを考慮すると、それほどの魅力はないと思われる。

実際、本書のデータは2000年以前のもので、提供されているサービスの種類や内容、利用方法なども全く異なっていて今では時代遅れになっている。そういう意味では使えない。

ただ、本書の魅力は多くの頁を割かれている香港金融機関の利用のハウツーよりもむしろ「金融シティ香港ノート」と題されたコラムの方かもしれない。

香港だけに止まらず、国際経済全体の視点から、香港としての金融市場の行く末を論じていたりするのだが、これがなかなか鋭い! 今だからこそ、その予想と現実の相違と一致がなるほど~とうなずけてしまうのが楽しい♪

それ以外にも金融には直結しない部分で、異文化理解というか大変広い視野から物事を見ていて、実に知的で興味深い。

コラム部分だけを読むというのも有りな本だと思う。久しぶりに懐かしく読んだ。
【目次】INTRODUCTION 香港の魅力は買い物と中華料理だけじゃない
Prologue “金融シティ”香港の旅は、国際空港の両替商から始まった

Part1 銀行編
1. 香港上海銀行 The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited
STEP1 口座とサービス概要を知ろう
STEP2 口座は何を選べばいいのか
STEP3 パワー・バンテージの詳細
STEP4 口座へのアクセスいろいろ
STEP5 パワー・バンテージに口座を開設するには
STEP6 パワー・バンテージを徹底的に活用しよう

2. スタンダード・チャータード銀行 Standard Charterd Bank
STEP1 個別口座とパーソナル・プランの概要
STEP2 投資サービスの内容を知ろう
STEP3 口座へのアクセスいろいろ
STEP4 口座開設の流れ
STEP5 口座を100%活用する方法

3. シティバンク香港 Citibank,N.A. in Hong Kong
STEP1 口座の種類と手数料の概要
STEP2 投資サービスの内容を知ろう
STEP3 口座へのアクセスいろいろ
STEP4 口座開設にチャレンジしてみよう
STEP5 シティバンクのサービスを徹底的に活用しよう

4. HSBCインターナショナル HSBC Bank International Limited
STEP1 口座の種類を理解しよう
STEP2 口座へアクセスする方法
STEP3 口座を開設してみよう
STEP4 英ポンド口座を徹底的に活用しよう

Part2 オンライン証券会社編
5. マンションハウス証券 Mansion House Securities (F.E) Limited
STEP1 口座開設法
STEP2 オンライン・トレードの使い方

 金融シティ香港ノート(1) “オフショア金融センター”としての香港
 金融シティ香港ノート(2) 「香港ドル」とは何か?
 金融シティ香港ノート(3) 「中国人」とはいったい誰か?
 金融シティ香港ノート(4) 香港経済と株式市場
 金融シティ香港ノート(5) 「異文化」から「コピー文化」へ――日本人の香港体験
あとがきにかえて――香港はやはり謎だった
ゴミ投資家のための金融シティ香港入門 (オルタブックス)(amazonリンク)
posted by alice-room at 04:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
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