2008年08月03日

「百物語怪談会」泉 鏡花 (著)、東 雅夫 (編纂) 筑摩書房

たくさんの怪談体験談を集めたもの。古き良き時代の歴史的味わいがじわじわ~っとくる。

ただ、一編一編がかなり短い。短編故の良さも怪談にはあるのだけれど、私的にはちょっと物足りない。怖い、というよりも不思議系のお話のようにも感じた。

読み手である私の感受性が鈍くなっているのかもしれない・・・どうにもイマイチ心が揺り動かされない。怪談の世界に入り込む前に、現実世界に戻されてしまう感じだった。まあ、通勤電車内で読んでる私が悪いのかもしれないが、それでも引き込む作品は、作中に引き込むからなあ~。

悪くはないのだが、どうしても他の本の方に心惹かれて本書は半分までいかずに読書中断。代わりに先ほど書評を書いたアルキメデスの方に移ってしまいました。

私的にはプライオリティが下がってしまった作品でした。あとは趣味の問題かと。心に余裕が無いのかな?最近の私。
【目次】
二面の箏 鈴木鼓村 述
雪の透く袖 鈴木鼓村 述
狸問答 鈴木鼓村 述
白い蝶 岡田三郎助 述
赤剝の顔 岡田八千代 述
椽の下の信女 岡田八千代 述
頭上の響 北村四海 述
鬼無菊 北村四海 述
闥の響 北村四海 述
千ケ寺詣 北村四海 述
女の膝 小山内薫 述
因果 小山内薫 述
今戸狐 小山内薫 述
一寸怪 泉鏡花 述
藤守座の怪 田島金次郎 述
船中の幻覚 田島金次郎 述
糸繰沼 長谷川時雨 述
人魂火 長谷川時雨 述
深夜の電鈴 神林周道 述
一つ螢 鏑木清方 述
幽霊の写生 鏑木清方 述
お山へ行く 鏑木清方夫人 述
巳之頭 市川團子 述
沖の姿 市川團子 述
北から北 市川團子 述
声がした 高崎春月 述
曇る鏡 高崎春月 述
天凹老爺 高崎春月 述
感応 岩村透 述
大叫喚 岩村透 述
死体室 岩村透 述
九畳敷 鰭崎英朋 述
車上の幽魂 鰭崎英朋 述
嗄れ声 鰭崎英朋 述
暗夜の白髪 沼田一雅 述
雲つく人 沼田一雅夫人 述
執着 沼田一雅夫人 述
テレパシー 水野葉舟 述
月夜峠 水野葉舟 述
薄どろどろ 尾上梅幸 述
怪物屋敷 柳川春葉 述
一つ枕 柳川春葉 述
青銅鬼 柳川春葉 述
子供の霊 岡崎雪聲 述
死神 岡崎雪聲 述
海異記 岩永花仙 述
疫鬼 岩永花仙 述
己が命の早使 柳田國男 述
夜釣の怪 池田輝方 述
ああしんど 池田蕉園 述
□本居士 本田親二 述
流灌頂 磯萍水 述
弓町の家 すみや主人 述
火の玉と割符 宮崎一雨 述
怨念 関天園 述
浅黄鹿の子 柴田つる 述
不生女の乳 富士松加賀太夫 述
怪談の話し方 きよし 述
大きな怪物 平井金三 述
私を悩ました妖怪 坂東薪左衛門 述
枯尾花 関根黙庵 述
取り交ぜて 水野葉舟 述
怪談六つ 安部村羊 述
死んだ女房に生写し 土井ぎん 述
見た話、聞た話 石橋臥波 述
白い光と上野の鐘 沼田一雅 述
不吉の音と学士会院の鐘 岩村透 述
菜の花物語 児玉花外 述
鰻 泉鏡花 述
不思議譚 黄雲生 述
百物語怪談会 (ちくま文庫 ふ 36-5 文豪怪談傑作選 特別編)(amazonリンク)

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「怪談部屋」山田 風太郎 出版芸術社
「稲生物怪録」荒俣 宏 角川書店
「真夜中の檻」平井呈一 東京創元社
「怪奇クラブ」アーサー・マッケン 東京創元社
「妖怪博士ジョン・サイレンス」アルジャノン ブラックウッド 角川書店
「陀吉尼の紡ぐ糸」藤木 稟 徳間書店
「本朝聊斎志異」小林 恭二 集英社
「ぼっけえ、きょうてえ」岩井志麻子 角川書店
「怪奇・伝奇時代小説選集〈7〉幽明鏡草紙」志村 有弘 春陽堂書店
「芸術新潮1994年9月」特集血まみれ芳年、参上
「怪奇礼讃」E・F・ベンスン他  東京創元社
ラベル:怪談 書評
posted by alice-room at 20:27| Comment(2) | TrackBack(2) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBさせてもらいました。
ありがとう!

小生、知らないことが一杯。
鰭崎英朋の世界も、今回の記事を書いたことを契機にそれなりに楽しみました。
いつか、本物を観ないとね。

大正ロマン、時代が暗転していくその予感が背景にあるのではと思います。
一時的には大正文化が咲いたけど、婀娜花だったかのように、暗黒の昭和に突入していく。
ロマンや夢は、泥沼に咲くハスの花のようなものなのかな。

Posted by やいっち at 2008年10月05日 19:50
やいっちさん、こちらこそ有り難うございます。
>いつか、本物を観ないとね。
はい、百聞は一見に如かず! 私も見てみたいです。

ロマンや夢は一時であることも多いとは、思いますがロマン無しに(夢無し)に人は生きていけないのも事実だと思います。

苦しいからこそ、人には夢を見る能力があるのかもしれません。私も夢は最後まで見続けたいと思っています(笑顔)。
Posted by alice-room at 2008年10月06日 20:15
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鰭崎英朋…今こそ大正ロマン!
Excerpt: 「「夢幻の美“鏡花本の世界”~泉鏡花と三人の画家」:カイエ」なる頁で、鰭崎英朋(
Weblog: 壺中水明庵
Tracked: 2008-10-03 10:46

鰭崎英朋…今こそ大正ロマン!
Excerpt: 「「夢幻の美“鏡花本の世界”~泉鏡花と三人の画家」:カイエ」なる頁で、鰭崎英朋(
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