2008年08月23日

「週刊 金融財政事情 2008年6月30日号」

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これも結構面白かった。私もイーバンクをはじめ、ネット銀行関係の口座をいくつも持っているが、実物の店舗もいらないし、かなりの部分をシステム化すれば、人件費も削減できるから、運営コストは相当低くて済むのかと誤解してました。

何気にコストがかかるんですね。安全性などを考慮する余り、システム関連費とかも相当金くっていそう・・・。それとも効率の悪いシステム開発(委託)とかやっているのか???

知り合いからもあの手のは、仕様段階での詰めが甘く、現場レベルでの効率性に十分に寄与しないモノが結構、ボコボコ単発で作られているような噂も耳にする。

一般論ではなく、個別具体的な利用場面を想定して、現場のユーザーからきっちり要求するもの(当人には自覚できていないレベルまで含めて)を汲み上げて作り込むべきなのでしょうが、言われたことをただやるので終わっているんだろうなあ~。もっとも昨今は、言われてことさえ満足にできない水準らしく、システムトラブル多いものなあ~。

まあ、それはおいといて。
せっかくネットで資金を集めても、運用先がなくて債権投資などしてるってのは、知りませんでした。農林中央金庫とかみたい。本誌で初めて知りました。せっかく資金があるのに、それって考え無しなんですね。いささか経営戦略レベルでマヌケっぽいかも?

そうそう、その延長戦上つ~か、絡みでSBIコングロマリットって面白いですね。以前、孫さんを扱ったインターネット財閥って本がありましたが、SBI証券(旧イートレード)を足がかりに銀行、生損保などを矢継ぎ早に作って、顧客の大掛かりな囲い込みしてるんだ。

携帯やヤフーBBとかもグルだもんな。ネットで検索という行為自体が即、ソフトバンクグループと係わり合い無しにすまないもんね。う~ん、よくやるよね。

そのうち、次期オールドエコノミーになるTV産業とかも傘下に組み込むんだろうなあ~。

以下、メモ抜き書き:
キーワード:ネット上で広がる金融コングロマリット

ブローカレッジ&インベストメントバンキングがグループ全体の収益の半分(426億円中の250億円)を占め、アセットマネジンメントが165億円と続く。上記の2分野は市況に影響され易い特徴がある

対応策として、ファイナンシャルサービス(ネット銀行、ネット生損保)、住宅不動産関連の強化

SBI銀行の顧客は、半分がSBI証券に由来し、将来的には証券に代わってグループの中核に。

損保は自動車関連で、生保は住宅をターゲットにし、それらに関わる部分も全てグループ会社を設立して顧客レベルでのワンストップサービスと共に、全て自グループ内で完結する仕組みを作りつつある。
実に興味深いね。これらの金融持株会社がSBIホールディングスなのだけれど、先日のゼファーがこけた件と市況の悪さなどから、タダ同然の価格だったりする。

配当の利回りだけで5%超えるのに、あの安さ。もう少し私も仕込んでおこうっと! さて化けてくれるといいが・・・。
【目次】
特集 ネットバンキングの夢と現実
ネット専業、サービス&コストの優位性を発揮できず、価格競争で体力消耗
パイオニアの破綻が象徴する米ネット専業銀行の転機
地域銀行のインターネット支店戦略
決済手数料ゼロ時代見据え、ワンストップ化急ぐSBIコングロマリット
ネット生保の可能性

頻発するインサイダー事件の教訓は何ですか?

S&Pによるリスク調整後自己資本の枠組み

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■書評
『コア事業進化論-成長が終わらない企業の条件-』
クリス・ズック 著、山本真司・牧岡 宏 訳
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「週刊 金融財政事情 2008年7月7日号」
posted by alice-room at 08:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
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