「週刊 金融財政事情 2008年7月7日号」をもう一度読み直したので、忘れないうちにメモメモ。先日のものと当然重複している。
SCモデル・・・スコア算出の仕組みで質的選択モデル
モデルの留意点
1)サンプルバイアス:
モデル構築時のデータは貸出を行った先のデータの為、金融機関が貸出を断ったデータが用いられていない。
←潜在的融資先を利用すべき
2)景気変動問題:
景気停滞期のデータで構築され、景気回復期に使われた
3)米国モデルとの違い:
企業経営者に関する情報が変数として組み込まれない
SCは数多くの貸出を束ねて一つの与信プール(ポートフォリオ)と捉えれば、収益性を十分に見込めるビジネス
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新銀行東京の失敗
一般の金融機関が貸出を断った先が「新銀行にとっての潜在的融資先」
=伝統的審査で貸出できないと判断された先がSCでは高いスコアを得たというのは、ハード情報の不適切さ(例、粉飾)があったとしか考えられない
ハード情報に加えてソフト情報があれば、デフォルト率は下がったはず
↑
経営者情報のようなソフト情報の欠如は、ただでさえ存在する貸手・借手間の情報の非対称性に拍車をかけた
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今後のSC貸出に必要なこと
Ⅰ情報の非対称性の問題
1)粉飾等を防ぐ
2)モデルで計れない部分の重点チェックリストを作成
←何故、高スコア先がデフォルトしたのかの分析
3)SC融資担当者へのインセンティブのつけ方
融資後のパフォーマンスも考慮
ⅡSCモデルの使い方
モデルに関する教育の必要
Ⅲスプレッド水準
厚めの利鞘の確保
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以上、改めてみると、酷いなあ~。こんなんで良く追加で資金を出したなあ~東京都。インセンティブ関係もひどいが、モデル自体を理解しないままで使っていたなんて・・・絶句!っしょ。
でも、それと近いことをしている所も多いのかもなあ~。会社レベルでそういうことをしているところもあるだろうが、昨今流行の外貨FXやカバードワランドなどの金融商品の仕組みをきちんと分からずに無知なまま、適当に使っている個人も多いもんなあ~。
知らないからこそ、できる運用手法を自慢げに本になっているのを見たことがあるが、ありゃ神頼みや占い以上のモンではないしねぇ~。そうは言っても、理論だけで儲けられない専門家も使えないし・・・さて、困った&困った。
ブログ内関連記事
「週刊 金融財政事情 2008年7月7日号」
2008年08月24日
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でも少し議論されていますね。
確かのこの雑誌も時々見てはいるのですが、今回の記事、全然見過ごしておりました。探して読んでみたいと思います(お辞儀)。
さてさて、どんな風に分析されているのでしょう。楽しみです♪