2008年11月30日

「トヨタモデル」阿部 和義 講談社

トヨタを扱った本を何冊か読んでいるが、その中でも使えない本から一・二番ぐらいだと思う。薄い中で、あれもこれもと項目数は多いものの中身が極めて薄っぺらであえて読書する意義を見出せません。

トヨタの何について書きたいのか意味不明?

ピンポイントに絞った雑誌の特集記事等の方がはるかに有用でしょう。著者はマスメディアの方ですが、取材力の無さをさらけ出しています。端的に言って、レベル低過ぎ。

文献を見ても、ただトヨタついて書かれた本を読んで、適当に項目別にして要約しただけの大学生の卒論レベルです。マスメディアとしての付加価値である取材を通した文章ではありません。ほとんど無価値です。

本書を読むなら、「THE TOYOTA WAY」を読みましょう。まさに目からうろこで感動しますし、絶対に心ある人なら、役に立つと信じます!!

しっかし、ヒドイレベルだなあ~。

トヨタの入門書としても、お薦めしません。トヨタの期間工として働くぐらいのことしたら、いかが?と言いたいです。加えていうなら、トヨタ方式として、あちこちで導入は進んだものの、失敗しているのもたくさんあります。郵政公社とか。

何故、成功パターンであるトヨタ方式が失敗するのか、昨今のビジネス書や雑誌では、それらも扱っていますが、本質的な部分であるトヨタイズムが定着しないところでは、天下のトヨタ方式も絵に描いた餅に過ぎないわけです。

どこでもそうですが、最後はまさに末端である『人』がキーですから!

本書を読んでもそもそもの本質部分が分からないので、その後の栄光と失敗を学ぼうにも繋がっていきません。そもそもトヨタに関心を持つなら、トヨタ生産方式こそ全てでしょう。本書は時間の無駄でした。

そうそう、企業風土とかなら、「トヨタ伝」とかの方がはるかに面白いし、よく調べてあると思いますよ~。
【目次】
序章 中部国際空港を生んだトヨタモデル
第1章 「プリウス」誕生
第2章 「販売のトヨタ」の強さと弱さ
第3章 加速する海外展開
第4章 かんばん方式は生き続けるか
第5章 労働組合は会社のいいなりか
第6章 コストダウンの「哲学」
第7章 二十一世紀をにらむ戦略
第8章 トヨタは誰が支配しているのか
トヨタモデル (講談社現代新書)(amazonリンク)

ブログ内関連記事
「トヨタ流最強社員の仕事術」若松義人 PHP研究所
ラベル:トヨタ 書評
posted by alice-room at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック