2008年12月14日

「マネーロンダリング入門」橘 玲 幻冬舎

金融関係で読むに値し、がっかりさせない本を書くと私が勝手に信頼している橘氏の新書です。幻冬舎という出版社&新書という体裁の為、一抹の不安がありましたが、トンドモナイ! 新書としては、久しぶりに読む価値のある一冊です。これはお薦めでしょう。

ちょっと時間が足りなくて、まだ全部読み切っていませんが、三分の二を読み終わったので、ちょっと書いておきます。

どんなに精緻な仕組みを作っても、どんなに精査や監査をしても、しょせん人が主体である以上、絶対に完全はありえないということを強く感じました。

マネロン絡みだとブラジル行った時に、サンパウロ新聞だったかな?いろいろ聞いたし、ニュース見てても元アナン事務総長の息子がイラクの石油絡みで何兆円スケールの汚職&横領等やってたでしょ。

オサマ・ビン・ラディンの本を読んだ時にもよく載っていました。

神の銀行家(バチカン銀行)の話は、うちのブログでの方が情報充実しているし、一部表現上の問題か、捉えかたとして納得のいかない部分もありましたが、実にうまく簡潔にまとめられています。

金融のこの手の話を今まで知らなかった人には、目からウロコでしょうし、ある程度知っている人でもなかなか面白いと思います。

何よりも著者の勉強熱心の姿勢と積極的な行動力はさすがとしか言いようがありません。見習うべきでしょうね。やっぱり!!


とにかく、しょうもない経済小説やサスペンスよりもはるかに刺激的で楽しめる本です。ついでに金融のモノの考え方も再考させられると思いますよ~。マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで (幻冬舎新書)(amazonリンク)
【目次】
第1章 世にも奇妙な金融犯罪
第2章 プライベートバンクの憂鬱
第3章 北朝鮮はなぜ核兵器が必要なのか
第4章 世界でいちばん短いマネロンの歴史
第5章 誰でもできるマネロン
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ラベル:金融 書評 経済
posted by alice-room at 09:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
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