2008年12月17日

「結局「仕組み」を作った人が勝っている」荒濱 一 、高橋 学 光文社

キャチーなタイトルに騙されました。光文社のこのシリーズって私にとって鬼門なのでしょうか? 読み易さは確かにピカイチですが、こないだ読んだこのシリーズ同様に、中身がまったくありません。この内容に100円であってもお金を出す気にはなれないでしょう。

たまたま図書館で置かれてたから、ふと手にとってしまっただけですが、書いているライターさんが全くといってもこの手のジャンルには不向きな方が書いています。

しかも成功事例と挙げられているのって・・・アントレ・プレナー系やあいであらいふ系の雑誌でさんざん出尽くして、いまや誰も見向きもしないようなネタばかり。ヒドイ、ヒド過ぎませんか?

だって、本書の中身は端的に言うと、{メルマガ、ドロップシッピング、情報商材、競売物件、発明etc.}ですよ!

ネットでググれば吐いて捨てるほど、この手の情報ありますけど・・・??? しかもネタが古過ぎて手垢がついてますが・・・。この本に金払って買えって、言うのはキツ過ぎません?

ただ、何気に一番うまいのは本書を出している著者&出版社さん。まさに一度本を書けば or 出せば、印税等で勝手にお金を生んでくれるわけです。

金持ち父さんの話も本書で触れられていますが、実は著者のロバート・キヨサキも講演会や印税の方が、本業よりもはるかに金を産んでいるのは周知の事実。まあ、世の中、そんなもんでしょう。

結論、本書は読む価値を見出せません。そもそも金を儲ける仕組みとは、投資であったり、法人だと思うのですけどね・・・。まあ、論外の本ですね。橘氏の本とは雲泥の差があります。
【目次】
1 「仕組み」とは何か?
2 「仕組み」作りケーススタディ(1) インターネット・ビジネス
3 「仕組み」作りケーススタディ(2) 情報起業
4 「仕組み」作りケーススタディ(3) ビジネスオーナー
5 「仕組み」作りケーススタディ(4) 投資
6 「仕組み」作りケーススタディ(5) 発明
7 ラットレースから抜け出すための「仕組み」作り講座(1) テクニック編
8 ラットレースから抜け出すための「仕組み」作り講座(2) 気づき編
結局「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)(amazonリンク)
ラベル:書評
posted by alice-room at 21:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
仕組みを作るという話だと、この本も面白かったですよ。↓

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った
http://www.amazon.co.jp/dp/4199060383/

ギャンブルは胴元が儲かるように出来ていますが、資本主義経済社会においては、「お金」という仕組みを作った人たちが勝ち組ですかね?

・お金を作る→金融機関の「信用創造」
・富の源泉、貨幣価値の根拠は、労働力(生産行為)

お金がなくても生きていける社会があったら便利ですね。(笑)
Posted by 浜村拓夫 at 2008年12月26日 13:03
浜村拓夫さん、こんばんは。旅行に行っていて、コメントを書くのが遅くなってすみません。

ロスチャイルドの本ですか、面白そうですね。この本とは異なりますが、ユダヤ人として差別され、ゲットーから苦労して世界金融ネットワークを生み出したロルチャイルド一族を扱った本を読んだことがあります。そちらも面白かったです(笑顔)。

管理通貨制度自体が、まさに幻想であり、信用の下でしか成り立たないものですが、金銭に限らず、なんらかの『信用』を成立させる仕組みを作った人がうまくいくのが資本主義なのかもしれませんね。

ブランドなんて、その最たるものですし、某シャナルやプラダのマークの入ったビニールバッグに高い金を払う人々を見ていると、踊らされている人の業を考えさせられますね。

技術を理解できない人ほど、IT銘柄をありがたがって購入していたITバブルなども、歪んだ信用の派生物かもしれません。

でも、お金は欲しいなあ♪(笑)
コメントどうも有り難うございました。

Posted by alice-room at 2008年12月30日 20:22
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