以前から興味を持っていて見たいなあ~とは思っていたのですが、まさかまさか全く偶然に憧れの『グーテンベルク聖書』に出会うとは!
うん、きっと縁があるんでしょう。ただの偶然なのでしょうが、大変サプライズな出来事でした。今日は私の誕生日ですが、一日早いお誕生日プレゼントでも頂いた気分です♪(ウキウキ)
土曜日は図書館で西尾さんの「偽物語」を借りた後、新しく見つけたタイ料理店で、久々に大当りのランチを食べてご機嫌になり、その足で東博へ向かう。
年末の12月以来行ってなかったが、ほとんどめぼしい特別展のない閑散とした東博をうろつく。個人的には、人が激減した常設展も好きなんだよねぇ~。
普段だったら絶対に見ないであろう・・・特別展「未来をひらく福澤諭吉展」 にふらりと入って見てしまう。ツレは慶應の幼稚舎へ行ってた人だから、少しは関心があるかもしれないが、私関係ないし、福澤氏って何か偉業を残したの~?と疑問に思いつつ、見る。
当時使用していた日用品や書簡等の展示があるが、個人的には、全くつまらない。いい加減失敗だったかなあ~と思っていた時に、いきなり衝撃のご対面!!
なんだ、こんなとこにあるの~。ちゃんと大きくデカデカと告知して下さいよ~(涙)。あやうく見逃すところでしたよ、ホント!
以前読んだ高宮氏の本で、福澤諭吉がグーテンベルク聖書を見た記録があり、慶應がそれを所有することになったのと奇しくも不思議な縁がある・・・というくだりを読んで覚えがあるが、全く関係ないジャン!
でも&でも、この特別展はこの聖書一点を展示しているだけで十分に観るだけの価値があります。絶対にね!
両開きで、手彩色の模様が入っている綺麗な頁が公開されています。(上の写真参照)。内容的には誤植があるとものの本には書かれていますが、それらを差っ引いてもフォントの美しさ、単語間の空白をバランス良く按分し、文章の両サイドがきちんと揃っています。
これ独力で成し遂げたグーテンベルクは、やっぱり偉人でしょう♪とにかくこれは、素晴らしいです。美しい。
高宮氏の講演録を見ると、丸善が8億円で落札したもの(これは本から知っていたが)を慶應が所有するようになった2002年頃のクリスティーズの再評価では、21億円になったそうです。うわあ~株より上がっているよ~(俗物的表現をお許し下さい)。
それなのに・・・見学者の方は、ほとんどチラっと一目見ただけで素通りしていく。な、なんで・・・。21億円なんですけど??? 金庫から出して展示する1日の保険料が100万円以上の稀覯本らしいのですが・・・!
まあ、みんな見ないのでたっぷりと何度も何度も堪能させて頂きました。完全に前を占領してましたもん。誕生日イブだし(笑顔)。
とにかくご興味のある方、グーテンベルク聖書の価値が分かる方、絶対に行っとくべき!
慶應のホームページを見ると9年ぶりの学外公開で、初日から2月1日までの3週間の展示期間は1週間ごとに展示ページ替えをする予定だそうです。
来週また行っちゃいたい気がします~♪
ちなみに私が見た見開きページは二番目の写真のところでした。
唯一残念なところは、表紙の部分へ十分に光が当たっていなかったので透明なアクリル樹脂(?)を通しても表紙がよく見えなかった点。
紙を痛めずに、もう少し照明をなんとかして欲しかったなあ~。かろうじて、本の表紙と台座の隙間から見れただけでした。この点だけは残念でした。
でも、大満足の展示でした。
夜は、予約していた創作系のイタリアンでディナー。最近、非常に人気が高いらしくなかなか予約が取れなかったのですが、やっと取れました!
京芋のニョッキに鴨のソースがかかっているのが、なかなかの絶品。三陸牡蠣にクリームソースが絡まったもののも美味しかったなあ~。ちょい食べ過ぎたけど、素敵な一日でした(満面の笑み)。
慶應本グーテンベルク聖書のオンライン版
未来をひらく福澤諭吉展 公式ホームページ
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「グーテンベルクの謎」高宮利行 岩波書店
「グーテンベルクの時代」ジョン マン 原書房
印刷革命がはじまった:印刷博物館企画展