2009年05月02日

「吸血鬼のおしごと」7巻 鈴木鈴  メディアワークス

昨日に引き続き、結局、最後まで読んでしまった! 今回の7巻が完結となります。

【ネタバレ有り。これから読む気のある方は、以下読まないように】






率直言うと、いかにも今風っていうか現代風の結末でした。本来不滅のはずの吸血鬼が、「死ぬ覚悟」とか「大切な人の心を知って・・・」とかいうのは茶番でしょう。

読んでる時は、とにかく気になって夢中になって読んでいましたが、読んでる最中に、10代以外の読者にゃアマアマの夢物語的なノリに、いささか失笑を禁じ得なかったことを記しておきたい。

だって、死んだはずの存在の幽霊がさらに二重に死んじゃうし、敵だった吸血鬼(かつての恋人)と仲直りして後にやっぱり壊しちゃう(殺しまではしないけど発狂させちまう)、あまつさえ自分までも消えてしまったら・・・・そして誰もいなくなった、ってオチっすか?

一番ムカツク平和主義者(事故で吸血鬼になった半分人間の少女)が、最後に普通の生活に戻って終わるってどうよ? 個人的には納得いかないし、ムカツキ度が最高潮に達したんですけど!!

私的には、非常に不本意なストーリー展開で満足しないにもかかわらず、読み物とはしては、きちんと最後に結末がつき、収束しているので立派に完成しています。

最初の私の期待を抜きにして、単なるラノベとしては、十分に面白いと言える範囲なのも事実ですが、逆にいうと凡百なラノベの一つでしかありませんでした。新しい個性があるかと最初期待したんですけどねぇ~。

西尾氏の初期の作品や、「撲殺天使ドクロちゃん」みたいな・・・。とっても残念でした。SPも読んじゃうんだけどね。購入済みですし。

吸血鬼のおしごと〈7〉The Style of Mortals (電撃文庫)(amazonリンク)

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posted by alice-room at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
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