2009年07月05日

「文豪の装丁」 NHK「美の壺」制作班 日本放送出版協会

たぶん映像でこれを観れば、きっと面白かったと思う。NHKの「美の壺」は、結構面白いのが多かったし。これはTVで放映したものを本にまとめたもの。

日本における明治以後、洋書の装丁の知識が伝わり、和綴じで寝かされた従来の日本の書物が、立つ形式を取り始めるそんな頃のものを扱っています。

江戸の浮世絵以来の木版画刷りの伝統を生かした装丁など、大変読んでいて面白いのだけれど、この本で使われている写真は、どうだろう?

正直、見せ方を工夫しようとしたのだろうけれど、失敗しているとしか言えない。シンプルに正面から、淡々と写した方が良かったね。写真が悪いです。

映像で見せたら、すっごい面白そうなだけに大変残念!

また、映像でのナレーションベースに文章に起こしているだろうけど、本としては説明不足。ただでさえ、文字量が少ないので情報量の圧倒的不足を感じずにはいられない。

結論、再放送あれば観たいけど、この本はいらないね。

実は・・・今年から、装丁を教えるところに通おうかと思っていたのですが、仕事がはっきりしなくて踏み切れませんでした。いかんな~、自分。行動しないと人生なんてあっという間に終わってしまうからね。来年は、絶対に速攻で申し込もう。アテネ・フランセはペンデディングっと。

そうそう、今も仕事関連ドタバタしてるのですが、これがはっきりしたら、8月頃には以前通っていた池袋のスポーツ倶楽部復活させようっと。
【目次】
1のツボ 木版画の彩りを味わう
2のツボ 挿絵に物語の神髄あり
3のツボ 特装本は素材を楽しめ
文豪の装丁 (NHK美の壺)(amazonリンク)

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posted by alice-room at 17:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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