まあ、徐福の子孫が生きている村があったり、楊貴妃の墓が日本にあったりするぐらいだしね。青森にはイエスの墓まであり、BBCの記事になるぐらいだから・・・(笑)。
本書は、安徳天皇が隠れて落ち延びていく際に付き添った侍従の藤原経房が自らの子孫に向けて書き残した古文書の既述が元になっている。以下、本書より抜粋。
文化十四年(1817年)摂津国能勢郡出野村の旧家、辻勘兵衛の屋根替えの時に屋根裏から、真っ黒い箱に入った古文書が発見され、地元能勢家の家老大南久太郎らが、近所の識者数人で調べたところ虫が食ったりしていて、たいへん読みにくかったが判読した文意によると、壇ノ浦から安徳天皇のお供をしてきた従四位上侍従左少辨藤原経房が、生前子息に書き残した遺書であったのである。興味が湧くテーマではあるものの、原本は結局紛失したらしく、現存するのはその写しらしい。
この遺書によると安徳天皇は壇ノ浦の入水ではなく、京都へへの潜幸の途中摂津国能勢郡において崩御になったのである。
如何せん、本書を書いているのは地元の暇を持て余した郷土史家もどきの方々で、文献等の一次資料としてはほとんど役に立たなさそうなモノを、自己満足的に紹介しているのみで中身がありません。
本自体にもISBNコードもないから、完全に自費出版の類いですね。無駄にいい紙使ってますが、字が大きくて情報量が無いのは、ありがちです。
読んで得るものは特にないですが、その手の伝説というか伝承は他にもあるらしいです。夢があって、いいかなあ~。トンデモ本ではないですが、史実ではなさそうです。考察ももうちょい調べて、もう少し読み応えあると良かったのですが・・・残念!
他の伝説も興味が湧きました。
【目次】ブログ内関連記事
第一章 藤原経房の遺書
第二章 遺書の調査研究
第三章 遺書の傍証史料
第四章 安徳天皇遺跡調査概報
第五章 能勢に潜幸された安徳天皇
「佐渡の順徳院と日蓮」山本修之助 佐渡郷土文化の会