2009年08月23日

「ライトノベル完全読本」日経キャラクターズ 日経BP社

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実はこの書評を書くまで、出版社が日経BPとは思わなかった。アスキー系とか電撃系とか、ゲーム系雑誌の仕事だと思ってました。ちょっと驚き~。

ノンジャンル、雑食系読書人の私的には、ライトノベルというジャンル自体が何の為にあるのか? 他ジャンルとの差別化って何?(SFやラブコメ、ホラー等既存のジャンルとの違いが不明)っていう気持ちと、面白そうな作品探しの気持ちから読んでみました。

もっとも読んでも結局、明確な定義は分からず、適当なものでお茶を濁してるだけでしたが・・・。ある意味、予想通りか。

ただ、改めてイラストが重要な役割を果たすことを知りました! これは正直意外!!

だって、大変申し訳ないのですが、私はラノベのイラストって基本嫌いで不要だと思っています。せっかく小説を読んでいるのに、イラストの情報やお仕着せがうざいんです。

アニメ化された作品を先に見た後で読む時はいいのですが、そうじゃない場合は、作品を読んでいて自分の中でイメージするものとあまりにも違い過ぎ、イラストのついている表紙はブックカバーで多い、挿絵はできるだけ早めに頁をめくって飛ばすことが多々あったりするんで。

どうやら、本書を読むと最近の若い人(年寄り臭い表現だ!)は、文字情報から、素早くキャラクターやストーリーの情報を知る事が難しく、それを脳内でイメージできない為に、その補完としてイラストがあるそうです。う~ん、マジに知らなかった!!

つ~か、この程度の本の情報を理解するのに、そんな時間かかるかなあ~。ネットで鍛えられている割に、使えない人が多いらしい。真面目な話、ケース・バイ・ケースだけど、仕事で廻ってくる書類や学生時代に読んだ論文とか、膨大な量をテキパキ処理できなきゃ、すぐつぶれますぜ!!

特に英文なんて、量を読めないから、必要な部分だけ飛ばし読みできなきゃ、日が暮れますって。

そういえば・・・、今時、ネットである程度の情報は調べられても、検索でヒットする膨大な量の中から的確なものを探すのは下手な人が多過ぎ。最近、人に物を教えるのにググり方から教えねばならない事に唖然とするしなあ~。

きちんとした調べ物をした経験がない人が多いせいか、一定の規則性や論理に従った検索ができないようで、場当たり的にキーワード入れるだけなんで、欲しい情報まで辿り着けないらしい。あ~あ、もう、ゆとりはいかんよ!

で、内容ですが、良かった点。
ランキングがあり、普段だとよく分からないライトノベルの有名ところの作品名が分かりました。

あと出版社毎(レーベル)の特徴とか、その趣旨とかを知れたのは、読みたい作品選びの時に、少し参考になるかもしれません。

他にもたくさんの作品を取り上げて、紹介しているのは良いのですが、要らぬ部分に紙面を取り過ぎて、個々の作品の紹介情報が少な過ぎるのは大変残念です。

また、既読のお気に入り作品の紹介を読んでも、自分の思っているのとは全然違う紹介で、この紹介だったらそもそも手に取らないだろうというものが多く、紹介情報の質も良くない。要は本選びには使えない本ということです。


それでも少しは役に立つのでしょうが、決定的に悪い点は以下の通り。

日経の雑誌がベースのせいか対談記事が個人的には全く不要且つ無用で、邪魔だった。

ガンダムを一期しか見ていない世代としては、今更ガンダムの対談はねぇ~。2004年のものとしても、ちょっとパス。

3人のおばさまの対談も、絶対にずれている感じがしてならない。業界全体を眺めるビジネス視点かもしれないが、少なくともこのムックを買うのは、違う客層だろう。日経BPさん、マーケティングのターゲット層間違ってますぜ!

もうちょいライトノベル読者にとって、本選びに使える本だと良かったのですが、そういう意味ではあまり有用ではないです。

あとライトノベルってジャンルを巡る話が多いのですが、読者として一個人としては、本当にどうでもいいです。文芸作品よりも価値が低いとか、どうとか言われても・・・文芸作品というくくり自体がカビ生えた年寄りの考える発想でしかなく、以前の漫画は不良が読むとかと同レベルのくだらなさですね。

素晴らしい作品は、どこのジャンルでもあるでしょうし、ジャンルで本を読むかどうかを決める愚かな人もいないでしょう。

ただ、銀英伝や創竜伝、グインサーガもライトノベルなんだあ~と言われるとへえ~という印象でした。

あとゲームとの関連性も正直、実感はないし、私的には関係ないなあ~。戦略シミュレーションゲームは大好きでしたけど、シューティングとかRPGとかはしない人なんで。

そうそう、「撲殺天使ドクロちゃん」とかの説明がなんだかなあ~と思いました。感性が古い人が、書いてるなあ~というのを感じましたね。同時に、この手のものがあちこちで感じられたので、読者視点ではなく、従来型のビジネス視点か、単なる古い人の視点なので本書は駄目だなあ~と切に思いました。

VOL.3以降出ていないのも、まさに3号雑誌ですね。駄目な編集だったからでしょう(納得)。
【目次】
発表! ライトノベルランキング
ライトノベル書評宣言
ランクイン作品のここが読みどころ!

ライトノベルで描かれてきたガンダム
ガンダム小説・巨匠対談 富野由悠季 × 福井晴敏
ガンダム小説大全
ベストガンダム小説発表
ガンダム小説既刊リスト

鼎談「わしらが少年・少女作家だったころ」
岩井志麻子 × 森奈津子 × 中村うさぎ

平井和正インタビュー
「若き作家よ 使い潰されない作家となれ」

デザイナーの仕事~言葉と絵をつなげる魔術師の技
イラストと小説の幸せな関係のために必要なこと
電撃文庫とともに歩んできた年月 メディアワークス代表取締役 佐藤辰男
絵描きなオレたち 緒方剛志 × 放電映像
“新レーベル”創設記 角川春樹事務所 角川春樹
ライトノベルの新しい作り方 冲方丁 × 古橋秀之
アニメ関係者から見たライトノベル オニロ社長 井上正博

ライトノベルマップ
国内主要レーベル編集者インタビュー
ライトノベル30年史
ライトノベルイラストレーター変遷史
ジャンル別ライトノベル良書解説
作家アンケート「私はこうしてデビューしました」
各出版社作品募集要項

コミック
「王立特別行政財団法人ライトノベルラボ」 るりあ046
「イラストレーター3年目でした」 D.K
「五臓六腑の一般ラノベ學講義」 五臓六腑
ライトノベル完全読本 (日経BPムック)(amazonリンク)


posted by alice-room at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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