2009年10月20日

「愛の生活」岡崎京子 角川書店

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なんだかんだ言って、結構好きな岡崎氏の作品です。

いつもながらの歪んだ『愛』。どっか頭のネジが一本足りない系の人が主人公のお話で、場合によっては、何ぬるい事言ってんだあ~と後頭部から延髄切りかませて、路地に捨てたいような気持ちになりかねないんですが・・・妙に、こう胸に迫るものがあったりする。

人としての切なさを感じるんだよねぇ~。

ホント、時々生きていることの虚しさとか人を愛する事の不毛さに耐えられなくなることがあるわけですが・・・そういうそこはかとない空虚感や袋小路的な行き詰まり感を描かせたら、やっぱり凄いです。

み~んな独り善がりな自己愛を、周囲に投影しつつ、勝手に妥協(?)つ~か、観たいものだけ自分都合ですり替えつつ、リアルでない世界に生きているのを感じてなりません。

まあ、私なんかも昔いた会社の人によれば、ブラジルかどっかに行って、もう日本にはいないと思ってた・・・という扱いらしいですし・・・(苦笑)。

私自身もまさか新宿でちまちまと、堅気っぽい仕事をしているとは思いませんでした。人生は分かりませんね。

時々、生きている世界の小ささ(否、自分の世界の小ささ)に絶望しちゃうこともあるものの、以前読んだ「PINK」の時みたいに今は、全てを捨てきる勇気もないし、義理でもしがらみでも捨てるわけにはいかないものもあるので、しゃーないですね。

ちまちま、日々生きねば~と思っていたりします。でも、このままじゃつまらないのも事実だね。自分で挽回せねば!

資本金を貯めるももうちょっと要るだろうし、新しいことする為のスキルも足らんなあ~。ふう~。

愛の生活(amazonリンク)
ラベル:コミック 書評
posted by alice-room at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 【漫画 アニメ】 | 更新情報をチェックする
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