2009年11月03日

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん7」入間人間 アスキーメディアワークス

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もう7巻の書評ですから、当然【ネタばれ有り】です。ご注意下さい。前作が非常にえらいことになっていましたので、未読でこれからの内容をよまないように!!







みーくん、完全に沈黙。過去の"アレ"扱いで、まーちゃんの面倒今後誰見るの~?

今ならもれなく、みーくんに代わって(そもそもが代替物だし・・・)、まーちゃんの大切な存在になれるチャンスに、世界中の電波(or キ印)ファンがもうドキドキもんで待ちに待ってた次回作の登場です(拍手~)。

そんな痛い人はいないか? わたしゃ、心の底から、そう願ったりもしたけど・・・・。 

しかし、マジ8割以上の確率で殺されたかなあ~と思っていました。だからこその前作の衝撃だったりする。

で、実際、読み始めるとまーちゃんは過去の人で主人公の語り部がまさかの片割れ、つ~か相似形の存在であるところの湯女っつ~しね。

そっか、何の抵抗も抱かずに人を殺す価値観の物語りだし、人を人として認識していない唯物観もここに極まれりってネ。新しい、実は第二部かと思いつつ、読んでおりました。

しかし、いつまで経っても死亡状況の説明ないし、新しい語り部のお話が盛り上がってきて、いささかみーくん忘れておりました。まあ、私の知っている価値観とは違う新しい世界観なんで、きっと死亡状況の追憶とかは、違う形で出るのかなあ~と都合よく解釈していたりする。

目の前の物語が気になっちゃって・・・。

いや、うん、読了してみるとシリーズ全編を通して、やはり共通の世界観つ~か、人を人として認識しない価値観(ある意味、枠に捉われない自由な発想?)であり、斬新でありながらも、首尾一貫している価値観に忠実な物語ではあるんですが・・・

やっぱり、何度出遭っても衝撃を覚えますね。井上陽水の「壊れたカブトムシ」と通じるところがあるんですが、いやはや年寄りには毒です。
といいつつ、その毒に染まりそうになりつつ、読まずにいられない危ない人の私です。

この手のスキなんだよねぇ~。「蘇る金狼」とかとは、個人の欲望の方向性が違うので分かり難いですが、実は結構一緒だったりすると思っています。

目的が個人の幸せなのは一緒ですが、それが金で獲得できる時代と獲得できない時代の違いでしょうか?

みんな、何故、金に困らないのでしょう? 事業の一つや二つ始めれば、一千万単位の金なんかすぐ消えていきますけど? あっ、みんななんにもしないで生きてるからか? これは余談。

でも、お金で幸せが直接買えないのは真実。使い方次第では、ある程度までは買えることもあるけどね。

もっとも、その人の想定する『幸せ』自体が、所詮は不定形で外界の影響下で規定されるモノに過ぎず、自分の本当の望むものが見えていない、分かっていない人がいっぱいいますけどね。

う~ん、えらそうな私、万歳!!

本書の主人公は、本当にちっぽけな幸せを求めます。しかし、それは周りを不幸にすることと、自分を不幸にする事でしか成り立たないという点がウリ。

望む人への幸せの押し売りの余波で自分が不幸になることを込みでしか成り立たない虚構の『幸せ』。その為に、後ろ向きとも言える努力を続けます。継続は力なり、ってオイ、正しいけど、違うだろ? 嘘だけど。

でも、幸せなんてそんなものかもしれません。自分が幸せの為に、努力していると思う自己欺瞞のもたらす錯覚こそが、『幸せ』を顕在化させる構成要素なのかもしれません。

今回も(いろんな人の立場から見た)主観的にどーでもいい人達がたくさん死にます。意味も無く(殺すに値すると思われる)理由も無く殺されます。

でも、みーくんは生きています。女性に囲まれて望まぬ擬似ハーレムまで作ります。そして一番待ち望んだまーちゃんとのバカップルぶりも披露できます。いやあ~良かった&良かった。

自分の幸せの為に、他人に犠牲になってもらう、しかもきちんと認識したうえで、でもしかたないと思えて、消極的に(否、積極的回避義務放棄)周囲の不幸を生んでいくみーくん、見習いたいです。

他人の不幸に心を痛めてしまうが故に、結局、いらぬ温情で一番大切な幸せに貢献できないのなら、そりゃ、自己満足の傲慢かも知れないなあ~と思う私です。自己反省中。

まあ、まーちゃんの幸せの為なら、世界中の人が苦しんで不幸になってもかまわないですね。うん、納得!(だんだん、自分が駄目になっていく気がしますが・・・)

駄目な貴方、そういう人向きの本です。傷舐め合って、小さな幸せに生きていきましょうネ(苦笑)。でも、みーくん生きていて良かった!

じゃないと、まーちゃん死んじゃうから。もう心は死んでるかもしれないけど・・・・。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈7〉死後の影響は生前 (電撃文庫)(amazonリンク)

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posted by alice-room at 19:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
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