2009年11月04日

「管理者になったとき困らない 実践的ソフトウェア開発工程管理」竹山寛 技術評論社

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日立製作所出身の方です。元々はメインフレームのOS関係だったようですが、その後はミドルウェアを担当されていたようです。具体例を読んでいると、組み込み系のソフトウェアのような感じでしたが・・・。

ありがちな建前論や概念論でもなく、愚痴に基づくこの業界辛いよ的な暴露話でもなく、実際の経験に裏打ちされた、こういったことを意識して、こういうやり方で管理していくという具体的な指針や方法が紹介されています。

と同時に何よりも、チームを率いて苦労した事が滲み出るような人間洞察がつくづく共感させられます。いたずらに個人攻撃に走ったり、現実逃避して責任転嫁するのではなく、常に責任者として、管理者として、プロジェクトを納期までに完遂する為には、何を為すべきか?

この明確な視点を持って、事にあたる姿勢が当たり前なんだけど、当たり前にいかない現実を鑑みるにつき、立派だと思う。管理者が技術レベルが低くては話にならないが、それと同じくらい、チームのメンバーを把握していること、その重要性を分かっていない人が多過ぎるからなあ~。

別にソフトウェアの開発に限定されません。本書は、勿論、その分野に特化していますが、基本はどの仕事でも一緒です。どこの世界でも一人でできる仕事なんてたかが知れてますからね!

チームや他部署といかに連携して、成果を挙げるか。往々にしてプロジェクトには障害が生じ、遅延やトラブルが起るが、それを克服してなんぼのもんで、その為には、管理者が確固たる意思と決断、入念な準備と計算の必要性を痛感しました。

確かに具体的且つ実践的ではありますが、それ以上に、本質を押さえている本だと思います。いやあ~昨今の日立を見ているとがっかりしますが、立派な技術者のいる会社さんだと思いました。

もっとも知り合いの話を聞くと、なかなか大変そうではありますが・・・。

でも、これはいい本だと思います。定量的な尺度による進捗評価と並行して、定性的な面もしっかり認識していますしね。ソフトウェア以外にも十分に応用できそうな内容でした。
【目次】
第1章 ソフトウェアの開発
第2章 管理とは何か
第3章 開発と管理
第4章 品質と管理
第5章 開発における実践アドバイス
管理者になったとき困らない 実践的ソフトウェア開発工程管理(amazonリンク)

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posted by alice-room at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスB】 | 更新情報をチェックする
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