しかし、しかし、6巻以降を読んだ限りでは、私のそういった感想が誤っていたことを認めるのもやぶさかではありません。というか、私の間違いですね。
実にしっかりしたプロットと物語世界の構成力には、素直に読む価値があると思いました。いやあ~、良く練られています。
読んでいても面白いし、それぞれに複雑な立場を持つ集団(社会的な組織)が、個々の利益の為にそれぞれの思惑で絡み合いながら行動し、相互に影響を与える辺りも、読み応えがあります。
しかし、主人公成長しちゃったなあ~。いろんな意味でオトナになっちゃうし・・・(クスクス)。人間的に成長しちゃってまあ~。
神のこの異世界における呪詛の体現者(神罰の代行者)たるパニッシャーの繰り出す攻撃も、これもなかなかに味わい深く、その発想は独創性あり!・・・ではないかと。
心理描写については、たびたび触れていますが、うん、実に巧みに描かれています。過不足なく、ポイントを押さえた書き方は、本当にベテランだなあ~と思いますです、ハイ。
イクノクラストの使い方、つ~か、応用例も実に多彩なんだもん! 十徳ナイフ(←知らないかな?)も顔負けです。最初は、単なる巨大合体ロボットだったのに、使い方次第で、○○儀式に使えたり、敵さんの道具になったりと大忙し。
今更ネタバレを気にしてはいないが、今回は、あえて直接触れずにおきますね。ふふふ・・・。
そうそう、登場人物があらかた出尽くしたかなあ~と思いますが、英雄は色を好み、ですね。名実共に英雄になると、そりゃあ、しょうがないかと(笑)。
飽きさせることなく、まだまだ読者の興味を引っ張ります。残り2巻、さてどうやって収束させていくのか。見事な結末を期待したいところです。
物語としては、これは十分に楽しめる作品シリーズと思っています。
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