
悪魔関係の著書で有名な吉田氏の名前があったので期待していたのですが・・・、とんだ期待外れです。
中途半端に西洋・東洋と手を広げ過ぎ、こういうのがあります的な地獄絵図の列挙&紹介で終わっています。もっともそれが博覧強記のレベルまでいけば、それはそれで価値があるのですが、興味のある人なら誰でも知っている水準で目新しさがありません。
さらに現代の戦争による戦禍をありきたりな『地獄』の一類型に加えてしまうことで、益々、浅薄で読む価値のないモノになっています。悲しい。
ソンミ村の虐殺なんて、読者は求めてないんですが・・・。
また、何をとち狂ったか仏教のあまたある地獄の種類を唐突に説明しだし、しかもただどっかの説明を丸々引き写したレベルなのには、唖然としました! 論外っしょ。エッセイであってももうちょいマシだろう。
西洋で地獄を語るなら、また、ダンテの神曲を語るなら、『煉獄』概念の誕生やカトリックの「死の舞踏」ぐらい触れろや〜。
知らないわけないだろうに、何故、触れていないのか、全く納得がいきません。著者の知識の範囲と質のバランスをいぶかしく思います。
現代的な地獄とか大衆化した「地獄」を散りばめられて吐き気がします。日和見的な大衆路線を読者は求めてないでしょうに。
ラス・カサスも地獄の意味が全然違うっしょ! 巻末の参考文献そのものがおかしいです。じゃなければ、私が全く違うものを期待し過ぎなのかということですね。
百歩譲って淡々と解説を読んでいても、例示して紹介される文中の挿絵がモノクロで小さくて、全然解説が分かりません。いろんな意味で使えません。挿絵の数は多いですが、全く意味がありません。
失礼ですが、地獄絵等に関心を持っている方でこんなもの読んで満足できる人いないでしょう。もっと&もっと、面白くて興味深いものがあまたありますよ〜。別な本を読みましょう。
【目次】第1展示室 西洋の地獄宗教地獄絵 虐殺地獄絵(amazonリンク)
第2展示室 現世の地獄
第3展示室 地獄ギャラリー
第4展示室 ヨーロッパ地獄探訪
第5展示室 東洋の地獄
第6展示室 仏教地獄絵テーマ展示
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「悪魔考」 吉田八岑 薔薇十字社
「西洋暗黒史外伝」吉田八岑 桃源社
「図説 地獄絵を読む」澁澤龍彦、宮次男 河出書房
「天国と地獄の事典」ミリアム・ヴァン スコット 原書房
奈良散策シリーズ〜興福寺(8月23日)
最澄と天台の国宝 東京国立博物館
「日本絵巻大成7」小松 茂美 中央公論社
Hours of Catherine of Cleves 獲得までの経緯
「インディアスの破壊についての簡潔な報告」ラス・カサス 岩波書店



