2010年01月05日

「新版 ヨーロッパ建築序説」ニコラウス ペヴスナー 彰国社

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かなり分厚い本で分量があるので、読むに値する本かまずは私の一番好きなゴシックに関する3章、4章を読んでみました。
(買ってから、確認するのもなんですが、購入前にじっくり読む機会が無かったので)

う~ん、確かに建築について書かれてはいます。間違ってはいませんが、ただそれだけ。中世ゴシック建築を生み出した背景、理念、パッション等、ちょこっと触れてはいるものの、それはおまけかな?

逆に言えば、私が一番知りたいものが何一つ書かれていません。

これぐらいの内容だったら、別にどんな本読んでも同じような気がします。少なくとも私は、本書からゴシック建築に関する限り、何も得るものはありませんでした。知ってるもん、これぐらい。

勿論、たった一冊でヨーロッパ全体の長い歴史に渡る建築物を紹介すること自体、困難、つ~か無理なのをやっているのは重々承知なのですが、ほんの一箇所でも何かキラリと光る鋭い考察や着眼点、明晰な分析等あるかと思いましたが、全く見受けられません。

端的にいうと、感動しないもん、こんなんじゃ。

近くの図書館に寄贈するか、どっかに売ってしまおう。高かったけど、無用な本は、邪魔なだけです。大失敗!

2章のロマネスクも少し読んだけど、これも駄目だったので残りは読まないことにしました。金よりも時間がもったいないです。今年最初の失敗でした。
【目次】
1章 微光と夜明け(4世紀‐10世紀)
2章 ロマネスク様式(1000年ごろ―1200年ごろ)
3章 ゴシック様式の初期と盛期(1150年ごろ―1250年ごろ)
4章 後期ゴシック様式(1250年ごろ―1500年ごろ)
5章 ルネサンスとマニエリスム(1420年ごろ―1600年ごろ)
6章 ローマカトリック教国のバロック様式(1600年ごろ―1760年ごろ)
7章 16世紀から18世紀までのイギリスとフランス
8章 ロマン主義運動、復古主義、近代運動のはじまり(1760年―1914年)
9章 第一次世界大戦の終わりから今日まで
アメリカ建築についての補記

新版 ヨーロッパ建築序説(amazonリンク)

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「図説 西洋建築の歴史」佐藤 達生 河出書房新社
「ゴシックの芸術」ハンス ヤンツェン 中央公論美術出版
「ゴシックということ」前川 道郎 学芸出版社
「ゴシック(上)」アンリ・フォシヨン 鹿島出版会
「大系世界の美術12 ゴシック美術」学研
「図説世界建築史(8)ゴシック建築」ルイ・グロデッキ 本の友社
「世界の建築第5巻 ゴシック」飯田喜四郎 学習研究社
「ゴシック建築とスコラ学」アーウィン パノフスキー 筑摩書房
「ゴシック美術」エリー・ランベール 美術出版社
「ゴシックの図像学」(上)エミール マール 国書刊行会
その他、多数。
posted by alice-room at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 建築】 | 更新情報をチェックする
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