本当に何も知らずにいる方を対象とした超・初心者向けの本です。
逆にいうと本書で書かれている(理由や背景を除外した部分)水準を知らない人は、ネット通販とかで物を買ったり、ネットバンキングはしない方が良いであろう・・・そういったレベルの本です。
普通に会社員してて、e-learningとか受けてれば、表面的な分かってないといけないぐらいかな? 失礼! そんなことないか、システム系と見られている人でもそういうことを全然理解していない人、たくさんいたことを思い出しました。
ただ、まともにセキュリティに関心がある人なら、本書で得るものはないかと思います。入門書的に手にとってみましたが、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)のサイトを見た方が、有意義だと思います。初心者用にも分かり易く解説しているものがありますし。
あと、些細な点ですが、本書で書かれている個人情報保護法の説明には、いささか違和感を覚えます。あれって立法者(草案者)趣旨は、保護すべき対象・範囲を明確することで、円滑な情報の活用を目指したものであり、本来をそれを前提として内容になってるはず。
条文もそうだし、以前法務省だったかな?そこに出向されてた方で法案設立に携わった方に直接講演会で尋ねた時も、そうおっしゃってましたけどね。
勿論、世間での過剰反応やマスコミの誤った広め方で世間に歪んだ形で認識されているのは知っていますが、本書内の記述はそれを前提にされているようで、正直ちゃうだろうって思ったりしました。
まあ、余談でした。
本書を読むのは、時間がもったいないかな? お薦めしません。
【目次】
第1章 暗証番号はなぜ4桁なのか?―見え隠れする管理者の傲慢
第2章 パスワードにはなぜ有効期限があるのか?―破られることを前提とした防護システム
第3章 コンピュータはなぜ計算を間違えるのか?―計算のしくみとそれに付け込む人間の知恵
第4章 暗証番号はなぜ嫌われるのか?―利便性との二律背反
第5章 国民背番号制は神か悪魔か救世主か―管理と安全の二律背反
第6章 暗証番号にはなぜ法律がないのか?―ITに馴染まない護送船団方式
第7章 インシデントはなぜ起こり続けるのか?―覚えておきたい3つの対策