2006年02月26日

「悪魔考」 吉田八岑 薔薇十字社

う~ん、あの吉田氏の本だったので期待していたのですが…、特になんの感想も湧かないものでした。整理整頓に走り過ぎて、個々の内容については既にどこかで見た内容ばかりだし、より深い考察といったものも見受けられませんでした。端的に言うと、あまり面白くない。絶版ですが、復刊しなさそうな気がします。

私のやや屈折した趣味嗜好(オイオイ)を満足させるような事例もないし、初めて知るようなこともありませんでした。せいぜいメモ書きされた項目の列挙っていう感じでしょうか。本の表紙とか装丁は結構、期待させるくせにね、ちぇっ!てなカンジです。

文章は不要でしたが、資料篇の文献目録だけはいいと思います。悪魔関係でどういった資料があるのか、それを知りたい時には重宝しそうです。ただね、当然海外の文献ばかりで英語ならまだしも英語以外の文献ばかりなのが辛い…。私読めないジャン(涙)。やっぱりフランス語くらいは、もう一度勉強しないと駄目かな?日本語だけでは、知りたいことの資料が足りなさ過ぎるのを痛感するこの頃。
【目次】
一悪魔
 1.悪魔学
 2.魔女
 3.夢魔
 4.吸血鬼
 5.妖術
二魔女裁判
 1.緒論――魔女存在とその周辺
 2.魔女裁判の方法
 3.魔女狩り
 4.偉大なる主人公たち
三資料篇
 文献目録
 悪魔学主要人物録
 宗教裁判および悪魔学史年表

関連ブログ
「西洋暗黒史外伝」吉田八岑 桃源社
「異端審問」 講談社現代新書
「魔女狩りの社会史」ノーマン・コーン 岩波書店
「黒魔術の手帖」澁澤 龍彦 河出書房新社
「悪魔学大全」酒井潔 桃源社
「魔女と聖女」池上 俊一 講談社
posted by alice-room at 13:16| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 宗教A】 | 更新情報をチェックする
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