書名は「黄金伝説」。キリスト教の聖人に関する伝説や伝承、奇跡譚などを集めたものでこれがとっても面白かったりする。最初はダ・ヴィンチ・コードのマグダラのマリアを調べていて関心を持ったのですが、それを抜きにしても面白いです。人文書院から出ているのですが、既に絶版でこれの入手にどれほど苦労したことか…涙・涙・涙でしょう(おおげさですね)。
まあ、冗談はさておき、それなりに苦労したのも事実。もっとも既に英語版で揃いの2巻本で持っているし、邦訳の全4巻のうち1、2巻は持っていてこのブログにもレビューを書いているのだが、やっぱりどうしても残りの3、4巻が欲しくて気にはなっていたのだ。
書名はちらほら噂されるものの、揃いで出ることがあまりなく、出てもすぐ売り切れの時が多くて悲しい思いをしていたのだが…。やっぱり普段の行いのがいいのでしょうか?(自我自尊)
たまたま忘れていた頃に、ふとした機会に捜し求めていた幻の全4巻が売りに出されていることを知ったのでした(その辺の詳しい事情は内緒)。値段は1万6千円、安くはないが買おうと思うと今しかないですからね。速攻で買いました。ケチな私も。
ただ、手元にある1、2巻は重複しているのでこれだけは売って一部の代金を回収しないと。まあ、購入資金の足しにしないときついでしょう。既に洋書も買ってるんだから。幸い、先週ですがそれも自分が買った値段ぐらいで売れてひとまずほっとしたところです。マグダラのマリアについて書かれた第2巻が含まれていたので、結構思い入れも深いんですが、私の分まで買った方が楽しんでくれると嬉しいですね、ほんと。
とまあ、らちのあかないことを書き連ねてますが、手にしてしまうと今度は違う悩みが生まれてしまったりする。それは、やっと入手した3、4巻をいつ読むのか?ということ。
皆さん、何を言ってるんだ、すぐ読めばいいだろうと思うでしょうが、そうはいかなかったりする。実は、去年買ったもののまだ読破していない英語の黄金伝説(GOLDEN LEGEND)があるのだから…。つまり、日本語のものを先に読んでしまったら、英語のものは面倒で読む気がなくなりそうなのが怖かったりする。一方で英訳は単語が分からないという欠点はあるものの、必ずしも邦訳が上手で適切な訳とも限らず、あらためて原文の意味を比較しつつ理解するにはとっても勉強になりそうなのだが、怠け者の私にはそれをする自信がないのだ。実に困った!
それに邦訳の文章だとブログで内容を紹介する際に、一部の抜粋はまだしも、過度の抜粋はあまり好ましくないが、自分で英文を訳したものならば、まだマシかな?っていう計算もあったりする。以前、訳したマグダラのマリアなどはその苦肉の策だが、下手なわりに実は結構大変だったしなあ…。
寝る前に英語の黄金伝説を少しづつ読むという計画があったのだが、いつしかもっと読み易い小説にとって代わられてしまっている。これを戻せばいいのだが、枕元や机の上に積み重なる本の山を減らしたい(読みたいという気持ちよりもそっちが大きくなりつつある、昨今)と思うと早く読める日本語の本になってしまうのだ。さてさて、悩み多き日々である。
ブログ書く時間を削って本を読めばいいのだが、早く感想を書かないと次の本を読んでいるうちに感想を忘れてしまう、空っぽの頭がなんともいまいましい。と、とりとめもないことを書き連ねつつ、手元にある「黄金伝説」全4巻を嬉しいような、プレッシャーなような複雑な気持ちで眺める毎日を過ごしている。
その為に、本当ならば喜びのあまりすぐに書きたいこの記事もなかなか書けないでいたりした。だって、本買ったというと、感想書いてね!と誰か悪魔のようなお声が頭上より聞こえてきそうで怖くてしかたがなかったりする…。あっ、プレッシャーは止めましょう。軟弱な読書家は、その一声でつぶれてしまいます(笑)。
長々と、失礼致しました。読んで頂いた方、どうも有り難うございます。皆さんも欲しい本を頑張ってGETして下さいね。実は私も、今狙っている本がもう一冊あったりする。競争相手が増えると嫌だから、内緒ですけどね(微笑)。結構、自分だけ良ければいいという、自分勝手な奴だったりします(自爆)。
黄金伝説 1 (amazonリンク)
関連ブログ
The Golden Legend: Readings on the Saints 「黄金伝説」 獲得までの経緯
資料集め・・・別名、無駄使いと言う人も
黄金伝説 Golden Legend コロンビア百科事典による
黄金伝説 ~聖人伝~ ヤコブス・デ・ウォラギネ著
マグダラのマリア 黄金伝説より直訳
「黄金伝説1」ヤコブス・デ・ウォラギネ著 前田敬作訳 人文書院
「黄金伝説2」ヤコブス・デ・ウォラギネ 人文書院
「黄金伝説抄」ヤコブス・ア・ウォラギネ 新泉社
私も最近、中世の書籍に興味が出てきたの初心者なのでalice-roomさんの書評や、書籍発見の様子を参考にさせていただきたいと思います。
それにしてもこういった重要書籍が揃って絶版なのはとても残念ですね。
ついに「黄金伝説」を揃えられたのですね!おめでとうございます。とても羨ましいです。
親切にも「ダ・ヴィンチ・コード」を貸してくれた人がいたので、僕もやっと読みました。この作品を読むと確かにマグダラのマリアについて知りたくなりますね。(笑)実は岩波から出ていたナグ・ハマディ文書全四巻、持ってはいるのですが、積読状態です。マグダラのマリアの部分だけでも読みたくなりましたが、いまだに未読です。(苦笑)我ながら困ったものです。
私も恥ずかしながら本当のところ、どの本が定番的な本であるのかさえも知らないので、興味の赴くままに読んでいるので、ずいぶんと無駄も多そうですが、それなりに勉強にもなってようが気がします。私の感想は、一人よがりの面もありますが、何もないよりはマシかな?なんて思いますので、本を探すきっかけとかにでも役立つなら、すごく嬉しいです。
お互いに楽しい本をいろいろ読んでいきたいですね。
lapisさん>おおっと、ついに読まれましたか。 マグダラのマリアが急に歴史上のVIPになってしまいますね(笑)。私はそれで、すぐにこの黄金伝説に行き当たりましたもの。そのまんまです。
ナグ・ハマディですか、やっぱり読んでみたいですよね。手元にはQ資料の文献はあるのですが、そちらはないんですよ。購入予定にはあるのですが、なかなかそちらにまで手が回りません(言い訳)。面白いけど、なかなか積読状態の解消にならないのは、お互いさまですね(笑顔)。