上っ面な仕事術はいらないと言いつつ、「知恵」が5分でつかめるとかいうキャッチが、正直、その時点で終わっている事はあえて触れない。
サイズがA4サイズで、見開き2頁で本一冊紹介するのだから、まさに今風以外の何物でもない。但し、大きな文字に、イラスト入りで分かり易いけどね。
(当然、その反比例として貴重な情報量が落ちているのは否めない事実)
いささか否定的な第一印象ではあるものの、それほど悪くはない。
当然、何冊かは読んでいるし、これから読もうと思っていた本などもあったので、改めて、読んでみたいという気持ちが強まったのも事実。
監修が成毛氏にしては、正直ちゃらい。思いっきり期待外れですが、出版社の企画に対して名前貸しているだけのような感じ。
少なくとも、本書を読んで、まともな古典へ向かうきっかけになるならいいが、そんな人なら、本書を読む前に既に古典を手にしているような気もする。
逆に言えば、本書を契機に古典を読もうと思う人が、実際に古典を読破できるかといえば、それもはなはだ疑問だろう。
古典は、最初は退屈極まりないものだから・・・・。
読み手自身が、それなりに経験や深い洞察力を持っていないと、古典の内容との間で響くものが無く、空回りしてしまうような気がする・・・。
人は常に、自分の中に既に持っているもの(気づいているもの)を再発見する契機として、読書なり思索なりをするように思うのは、私だけかな?
まあ、いい。
「ガリア戦記」は私も超・お薦め!
「論語と算盤」は探して見つかってない奴。
「君主論」これ、基本っしょ。
「わが闘争」面白かった反面、だれて途中で挫折したまま。
「武士道」訳が悪いのか、非常につまらなくてこれも断念。
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」これは、本書の解説なんかのレベルじゃないです。勿論。はるかに高い水準です。読者ついていけるのかな???
「雇用・利子および貨幣の一般理論」読破したけど、イマイチ。マル経はちょっとなあ~。
「戦争論」厳格な定義に始まり、実に緻密な論理構成でガチガチにして論を進めていき、面白いのだけれど、読破していないのでお恥ずかしい限り。
石原莞爾に興味があって、これを無視しては進めないはずなんですけどね
まあ、他にもいくつもあるな。読んだものや挫折したものの数々。
また、古典も読んでみたいかもね?
【目次】図解 仕事力が身につく必読の「古典」50冊(amazonリンク)
第1章 これだけは知っておきたい「超」有名古典10冊
1不確実性の時代 ガルブレイス
2国富論 アダム・スミス
3誌本論 マルクス
4論語 孔子
5断絶の時代 ピーター・ドラッカー
6君主論 マキャヴェリ
7ガリア戦記 カエサル
8三国志 陳寿
9人を動かす デール・カーネギー
10「原因」と「結果」の法則 ジェームズ・アレン
第2章 経済の仕組みが根本からわかる10冊
11雇用・利子および貨幣の一般理論 ケインズ
12プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 マックス・ウェーバー
13論語と算盤 渋沢栄一
14経済学原理 マーシャル
15経済発展の理論 シュンペーター
16失敗の本質 野中郁次郎
17戦争論 クラウゼヴィッツ
18資本主義と自由 フリードマン
19孤独な群集 リースマン
20文明論之概略 福沢諭吉
第3章 「世の中」の成り立ちを理解する10冊
21社会契約論 ルソー
22法の精神 モンテスキュー
23知の考古学 フーコー
24十二夜 シェイクスピア
25歴史 ヘロドトス
26イリアス ホメロス
27水滸伝 羅貫中、施耐庵
28大衆の反逆 オルテガ
29世論 リップマン
30永遠平和のために カント
第4章 経営者・リーダーが頼りにする9冊
31菜根譚 洪自誠―
32箴言集 ラ・ロシュフコー
33ツァラトゥストラはかく語りき ニーチェ
34武士道 新渡戸稲造
35英雄伝 プルターク
36リヴァイアサン ホッブス
37ご冗談でしょう、ファインマンさん ファインマン
38氷川清話 勝海舟
39わが闘争 ヒトラー
第5章 人生の指針を見出す11冊
40エセー モンテーニュ
41自殺論 デュルケーム
42仮名手本忠臣蔵 竹田出雲、並木千柳
43南総里見八犬伝 滝沢馬琴
44幸福論 ヒルティ
45パンセ パスカル
46死に至る病 キルケゴール
47方法序説 デカルト
48 精神分析入門 フロイト
49人生論 トルストイ
50 自由からの逃走 フロム