2006年03月19日

「神刻」荒川 佳夫 学習研究社

sinkoku.jpg聖遺物を巡り争う物語で、それを獲得した者が神の大いなる力を身に付ける。それ故に聖遺物を巡り、ユネスコの外郭機関やら「マルドゥーク」なる秘密機関に属する特殊な者達が争うという、粗筋に惹かれて読んだのだが・・・。

全然駄目。全く駄目。お話にならないぐらいのつまらなさでかなりの精神的苦痛を受けたかも?

だって、読み始めるや否や、錯綜したままのごちゃごちゃの人間関係のままでありきたり(菊池氏の二番煎じもどき?)のアクションが延々と続く。良く分からないままであっと言う間に80~100ページがそれで進む。中盤以降に申し訳程度にその小説の世界観というか設定が説明されるが、中身が全くない。聖遺物も何にも意味がないし、聖遺物を争う組織の設立由来も設定付けも全くできていない。そりゃ読み捨てる新書だからと言ってしまっては元も子もないが、酷過ぎません?

同じ新書であったも菊池氏や夢枕氏の伝奇小説等は、アクションと共にきっちりと作りこまれて架空の世界観自体が小説の魅力だし、だからこそその後の続刊もあるのだが、本書に関する限り続刊はありえないでしょう!!

エヴァからまさにぱくったとしか思えない「マルドゥーク」の言葉も意味分からずに使ってないかなあ~著者さん。子供騙し過ぎ。しかし本当につまらなかった。

まあ、さすがは学研さんというところでしょうか。(文字通りの)お粗末様でした。

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posted by alice-room at 22:41| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする
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