2010年05月31日

「フロイト城幻夢譚」奥田誠治、裕木陽 勁文社

まだラノベとかいう言葉がなかった頃(?)の作品。

一部でかなりのファンがついたものの、製作会社がつぶれ、次々に流れてそれでも一連の映像作品が作られていたので有名な、アレ。オレンジハウスとかなんとかだったかな?そこの「ドリームハンター麗夢」って奴のノベライズです。

(後書きを読む限りでは、映像化企画が流れて小説にしたらしく、今風のメディアミックスでおいしく稼ごうじゃなくて、とりあえず、少しでも現金化しようということらしい)

そういうのはおいといて。ご丁寧に何故かLDとかで作品持っている少数派ファンの生き残りの私。相当苦労して探した覚えが・・・・。

一番低予算、且つしょぼい一作目が何故か一番良かったのも、この手のものにはありがちな・・・。

私の昔の記憶では、ここと「仔猫ちゃんのいる店」が同等に位置付けられていたような・・・。

どっちも18禁で、探した時にはメーカー潰れてて苦労したなあ~(苦笑)。

まあ、そういう思い出でもなければ、本書は一切、読むだけの価値はないです。在庫があるところなら、100円以下で売っている本ですね。間違ってもアマで価値の分からないまま値付けされたぼったくり価格で買う価値はありません。

正直、あの映像の脚本家が書いてもこれかあ~と残念感が漂います。しょせんはB級なのネ。と言ってもB級大好きな人なんですけど・・・私。

さて、内容紹介。
大変、なつい!死神博士がヨーロッパではメフィストフェレスとして出てきます。意味もなく、円光や榊警部も。

モンスター&夢がテーマなんですが、すみません、あまりにもくさくって虫唾が走りそうになりました。時代感覚が・・・明るい農村の高度経済成長期? 

ベタでいいのですが、安易なベタは感心できません。素人が異なる分野に手を出して、多才とかいう内輪受けは勘弁! 痛くて&痛くて、後書きが苦し過ぎです。

時代は、過ぎ去るものであることを痛感させられました。

フランケンシュタインっていう手垢のついた素材を、再料理するだけの手腕が著者にあるわけもなく、ただ、なぞっているだけで、そこに夢を追加すりゃ、全て『麗夢』と言えば、そうなんですけど・・・。

なんか泣けてきます。往年のファンにはお薦めしません!

関係ないけど、こないだ某所から「仔猫ちゃんのいる店」GETしました。あるんだね、こんな旧作。

フィルムブックを持っている私って・・・? 青春の1頁って奴?(笑)

フロイト城幻夢譚―ドリームハンター麗夢 (ケイブンシャノベルス)(amazonリンク)

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前書いたものを見つけたら、以前とほとんど同じ事書いてる! はあ~成長してないわ。
ラベル:書評 小説
posted by alice-room at 18:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
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