
高橋氏の書くものは、SF系・歴史系・小説系の3タイプがあるように思うのだが、割合良く読む作家さんである。時々、SF系が行き過ぎてややトンデモ系になることもあり、あまり好きではない作品もあるが、ホラー色の強い小説など結構好きな作品も多い。
本書は、ほどほどに楽しめる作品だと思う。実力はありながらも、あえてそれを誇示することもなく、黙々と日常の職務として仕事に励む主人公達。ある種の職人のような潔さが心地良い。普段は目立たないながらも、国家に一大事があるとなると、突如として日常の仮面に隠された姿を現し、尋常ならざる能力で国家的な難事件を解決していく。ある意味、NHKのプロジェクトX(?)とか勝手に思いながら読んでいました(笑)。
でも旅行中にちょこっと読んだりする分には十分OKでしょう。でも、心に残るとか感動した、とかいうタイプの作品ではありません。軽く読み流すものですね。
【追記】
一番最後のお話だけ、晴明が主役です。忘れてました。
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