2006年03月31日

「カンビュセス王の秘宝」上・下 ポール サスマン 角川書店

kanbyu.jpg思いっきりベタベタなエジプト遺跡発掘モノといえば分かって頂けるでしょうか? 映画のハムナムトラとインディジョーンズが合わせて2で割って、水そそいで薄めたもの・・・(ヒドイ言い方)そんな感じでしょうか。

まあ、でも最初から最後まで飽きずに読破できました。それなりに面白かったです。有名なエジプト考古学者の父が急死し、娘が突如として謎の陰謀に巻き込まれる。謎の原理主義グループに、暗躍する人々の影。やがて明らかになっていく、幻(まぼろし)の古代エジプトの秘宝とは・・・!

お約束の恋愛あり、ドンパチあり、いかにも悪役っていう人物あり。楽しむ読み物としては、確かにイイ線いってるかも。何しろ頭を使わずに、ちょっとした古代遺跡やお宝へのロマンをかき立てるし。ドキドキのサスペンスありだもん。

あと、何かもうちょっと踏み込んであまり知られていない専門的なエジプト史とかも紹介してくれると面白かったんだけどなあ~。そこが不満でした。どうせならミカ・ワルタリの有名な「エジプト人」ぐらい、突っ込んでくれると良かったのに・・・。

そういえば、高校時代の友人を思い出した。エジプト遺跡発掘を夢見ていた奴で早稲田入って、一部で悪名高き(=TVでは有名だが、研究水準は?)吉村教授の研究室入ったらしいが、結構中身はひどかったらしい。その後彼はドクターまでいったのかな? 昨年、たまたま電車で会って話をしたが、シカゴで講師をしているらしい。まあ、好きなことをしているんだから、幸せだろうがいろいろな人生があるもんです。本を読んでいてふと彼を思い出した。

著者は、自分で今も発掘に参加したりする人でそういう意味では、経験に基づいているんだろうが、その割に格別なリアリティーや独自のインサイダー的な知識や情報もない。そこらへんが評価を高くできない理由だったりもする。

個人的には、余分な人物描写とかの部分はなくってもいいから、エジプトの遺跡とかのミステリー部分をもっと&もっと深く且つ広げて欲しかった!!軽めのものが好きな人にはいいかも。普通にさっと読めて、そこそこ楽しいと思います。

そうそう、本当に古代エジプト好きなら、「エジプト人」(上・中・下)を読みましょう♪ こいつは絶対に面白いですから。

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エジプト人 (上巻)(amazonリンク)
posted by alice-room at 23:34| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 海外小説A】 | 更新情報をチェックする
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