2006年04月02日

無視できない「ダヴィンチコード」

無視できない「ダヴィンチコード」
【クリチャン・トゥデェイより以下、転載】
【米クリスチャンポスト】世界中で4000万部もの売り上げを記録した「ダヴィンチコード」は、現在ペーパーバック版も売り出されようとしている。 キリスト教界で議論を呼んでいるこの本は、世界最大の書店であるといわれる"Barnes&Noble"でベストセラーになっている。

 そしてまもなくの映画公開を控え、キリスト教徒らはより広範囲にわたる人々からキリスト教に関する疑問をノンクリスチャンから投げかけられようとしている。

 米ティンダルハウス出版社によると、シカゴにあるムーディー教会牧師で"The Da Vinci Deception(ダヴィンチの虚偽)"著者のアーウィン・W・ラッツァー博士は、「『ダヴィンチコード』について世俗の人々が話していることは、クリスチャンとして、キリスト教教会として決して無視することはできません。この映画の影響を考えれば、何百万人もの人々がこの映画を見に行って、イエスのことを学ぶのですから。このことは決して無視できない出来事です」と述べたという。
 
 出版社社長マーク・D・テイラー氏による声明文によると、福音主義キリスト教出版社であるティンダルハウス出版社は、2月初旬からイエスキリストとキリスト教の真実を世の人々が発見するのを支援する全国規模のキャンペーンを立ち上げているという。このキャンペーンは「ダヴィンチは私を説得できない」と題して行われ、「ダヴィンチコードのあらゆる虚偽を論破する」ための聖書に根ざした出版物を提供しているという。

 5月19日に全米公開予定のダン・ブラウン氏の作品に関する議論には数百万人が関わると予想されるが、ティンダルハウスの販促キャンペーンではキリスト教徒や教会が、これから広く生じると思われる議論に準備するための論破本を書店に陳列する予定であると言う。4月にこれらの論破本が書店に一斉に姿を現し、ダヴィンチコードに関する記事や、その他の最新情報がティンダルハウスのサイト上で公開される予定であると言う(→ http://www.davincideception.com.)。

 一方で、数万人ものカトリック教徒がこの映画公開に反対する運動に署名したという。その他にも多くの米キリスト教組織がダヴィンチコード映画公開反対運動を行っており、ある団体はすでに60,057名もの署名を獲得したという。映画公開日にも映画公開反対運動が米国キリスト教団体により行われる予定である。
 
 それにもかかわらず、何百万人もの人々がこの小説に基づいた映画を見に行くことから福音主義者らは、キリスト教徒が事実を知った上で映画を見に行くことができるための運動を強化している。

 2年以上前から所属教団にてダヴィンチコードについて説教で取り上げてきたラッツァー博士は映画公開に向けて、信者らに教会史を復習し、これから映画公開に伴って湧き出る質問に対して答えられるように準備することで、福音を大々的に広めることのできる今度の機会を逃さずに使うことを促進しているという。

 ラッツァー博士は、「この歴史上重要な時に、この波、このダヴィンチコードの津波を用いて、福音の大宣教を行うことが出来るでしょうか。私は神の御力により可能であると思っています。真実のイエスが我々の文化の中に広まることを確かなものにしましょう」と呼びかけた。

 ダヴィンチコードは、現在ニューヨークタイムズでベスト3の売り上げを誇っており、40カ国以上もの言語に翻訳され、4日には米国で500万部以上ものペーパーバック版も売り出される予定であるという。また日本でもベストセラーになっている。日本では5月22日に映画公開予定である。

「単なる小説でしょ」とは、簡単に言い切ることができないのがそれを信仰している人達の複雑な心境なのかもしれません。でも、反対・反対・反対では、やっぱり違うような気もします。私なんかもこの本を読んでカトリックに初めて興味を持ちましたが、これを機会にいろんなことを正確に紹介してくれるなら、素晴らしいですね!

ただ、問題なのはいろんな本やいろんな人が主張する事柄のどこまでもが事実で、根拠があり、どこからが推測なのか。この点を明らかにしないままの議論は、単なる言葉遊びに過ぎないような気がします。

声が大きい人の意見が通ってしまうことがえてして多いですが、それは正しいこととはいえないでしょう。もっとも、流されるのは一番楽ですけどね。さてさて、いろんな意味で今後を見守りたいですね。
posted by alice-room at 21:06| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 【ダ・ヴィンチ・コードB】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ブラウン氏のテレビ・インタビューを見ましたが、はっきり言ってLAME! そんな根拠を基に本当に本を書いてしまったのかあ??と驚いてしまいました。グノーシス主義やフェミニズムなどが小説の根底に流れていますが、キリストの結婚云々など正にグノーシス主義と矛盾しちゃうんじゃない?って思わず突っ込みを入れてしまうのは、学者だけではないでしょう。・・・あ、でも真偽はともかく、結局”フィクション”というところで落ち着くんだと納得しました。こういうスレスレのところでストーリーを作っていった著者には脱帽ですが!
Posted by Fake Thomas at 2006年05月06日 23:23
Fake Thomasさん、こんばんは。コメント有り難うございます。そんなに薄っぺらでしたか~、資料も本人よりも奥さんがだいぶ集めてたそうですもんね。

うま~くつなぎ合わせて、切り貼りで作っていたのでしょうか? 逆にストーリーテラーとしては、凄い才能ですね。読み物として読むには、本当に面白いと思うのですが、読者が小説を小説以上に捉えてしまうなんて、ナンセンスですよねぇ~。あくまでも読み物として楽しめばいいと思うんですけどね。
Posted by alice-room at 2006年05月07日 20:02
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ダ・ヴィンチ・コード 読了
Excerpt: 土屋アンナさん面白い。この人のイメージってアンナ感じです。子供が澄海ていうのも空海で痛快。吸い過ぎには気をつけて(謎)。さて、千鳥が淵で花見のついでに読み終えました。面白かったんです。
Weblog: グスクの海-Ocean of Gusuku-
Tracked: 2006-04-04 07:13