2010年09月08日

「大師の入唐」桑原隲蔵

こちらも青空文庫より。

先ほどの「食人」の習俗を扱った内容とは、一見して真逆のように見える内容が書かれていますが、ありのままの中国を受け入れて理解しようという姿勢は、不変です。

本書の中では、近隣諸国に対していかに寛容で進んで自国に迎え入れ、惜しみない援助とノウハウの提供を行っていた中国の素晴らしさが紹介されています。

テーマは、弘法大師空海の唐への留学ですが、当然、それは『唐』という当時世界一の文化的・政治的な国際都市を抜きには語れません。

改めて思いますが、志を持って、命を懸けて努力する人間の姿は素晴らしいです!!
頭が下がるとしか言えませんが、その一部でも見習いたいものです。ホント。

歴史的な物語としても大変興味深いのですが、中国でも有数の名高い寺で、たった2ヶ月の修行で伝法灌頂となった大師の非凡さは、いかほどばかりでしょうか?

何十年も修行を重ねるあまたの僧侶を差し置いて、わずか2ヶ月の修行に過ぎぬ異邦の留学僧に奥義を授けるわけですから、身内の僧達からの不満も相当あったようです。しかし、それをあえて押しのけて、大師の素質・能力を評価し、日本での仏教興隆を願ったそうした措置ができる中国も、また、非凡であることは各確実でしょう。

まさに大抜擢人事ですから!

どっかの国のように、芸人さんが客寄せパンダよろしく、声猛々しいだけの大臣になったりするのとは、次元が違いますよ~。

あくまでも実力と可能性を見極めたうえでのことですしね。

とにかく私的には大変興味深かったです。人は自分の明利目当てだけでは、なかなか腹くくってできませんが、大きな目的・志の為なら、死に物狂いでできるもんだなあ~って、大変感慨を受けました!

これは読んどいて悪くないと思います。面白かったです。


ラベル:書評 歴史 空海
posted by alice-room at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史B】 | 更新情報をチェックする
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