2010年10月24日

「電波的な彼女」片山憲太郎 集英社

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う~ん、「み~ま~」の入間人間の作品タイトルと被ってしまい、お金払う時に気付いたものの、まあいいやって感じでそのまま購入して読んだものです。ひ、ひどい?

昨今、ありがちないかにもラノベ風のミステリもどきで、タイトル通り、頭のネジが飛んだ系の人のお話ではあるのですが・・・。最後まできっちりとお話の筋は通っており、読み通させるだけのモノはありますが、登場人物が嫌いです。つっか大嫌いです。

一見不良だけど、内面はそうでもなくて、むしろイイ奴っぽい主人公設定ですが、かなりクズじゃないのかな?

好きじゃないから、やってないと言いつつ、平気で薬をやったことがある前提で(しかもそれが普通となっている時点でクズ野郎でしょ)話を進めるし、ストーカー的に付きまとう女性をうざいから、不良連中使って乱暴させようとしたり(いくら途中で反省して助けてもね)、この主人公って大嫌いですね。

勿論、こんなお子様レベルでない、もっとひどい小説もたくさん読んでいるし、実際のニュース記事(特に海外のものとか)では、人としての枠を外れてしまったような内容の犯罪や事実もあるのは分かっていますが、この小説の中の中途半端なゆとり感が耐えられほど嫌だ。

親の暴力と粗雑な愛情表現を混同している、否、わざと誤解させようと狙い過ぎの文章表現に吐き気がします。つ~か、家庭崩壊しているのに、なんの苦労もなく一人暮らしできているっていう設定時点で、まさに今時っぽいのかもしれませんが、大概、そんな家貧乏だと思うよ。

なんだかなあ~、一度日本を出て、本当に死ぬような目に遭ったことがないと分かんないじゃない?

読んでいる間、ずっとイライラしてました。読むの止めようと思ったのに、読み通させるのは著者の狙いなら、それはそれで凄いと思います。嫌いだけどね。

で、ラスト。
電波系といいつつ、単なる現実逃避の厨房(同等思考水準)ということで終りって、どこが電波なんだろう? 純粋・電波系のまーちゃんの足元にも及ばないし、こちらの犯人は死刑にしておk(OK)?ってな感じ。全然心理的なサスペンスでもなんでもねぇ~って。

日常の中の日常。中学生日記レベル。

一瞬でもみーくん、まーちゃんを期待して裏切られたぜぃ!
まあ、あのレベルの小説が巷に溢れかえったら、日本を早く出た方がいいかと真剣に考えちゃうけどね。

本書は読んでも特に感慨残りません。不快感は少し残るけどね。明日になれば、もう忘れちゃうレベル。不快感だけで無害だから、まあ、今時の落ちる覚悟もない人には、いいんでしょうね。

良い国ですニッポンは。

そうそう、ちょっとだけ粗筋を。
貴方の従者です。何でも従いますと、急に現れた女子高生。元金髪の不良もどき。二人が繰り広げる、ちょっとおかしなファンタジーアドベンチャー?みたいなもんです。たぶん?

電波的な彼女 (電波的な彼女シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)(amazonリンク)
posted by alice-room at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
同じ作者さんでも「紅」はあたりだとおもいますよ
Posted by at 2010年12月30日 13:42
アニメの方は少しだけ知っていましたが、原作者さんだったんですね。

情報どうも有り難うございます。
今度、機会があれば読んでみたいと思います。
Posted by alice-room at 2010年12月31日 16:38
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