2006年04月20日

「退魔針―鬼獣戦線」菊地 秀行 祥伝社

taima.jpgやっぱ、たまにはお気楽読書もしなくっちゃ・・・と、妙に軟派に走って確かこないだの土曜か日曜に読んだ本。菊池氏の作品なんで、まあそれほどの外れはないだろうという安易な計算と、少しはお色気も必要かと読んだのですが・・・。

今回の本には珍しいので、妖艶なシーンがない。別にそれだけを期待していたわけでは、菊池氏の妖獣戦線とかのファンとしては、この世のものならぬ妖しの色事は結構好きなのだが・・・ちぇっ!

鬼を操る一族とか、宿命に抗う鬼達とか、その辺の舞台設定はいつもながらの手慣れたものでうまいなあ~と思わせるものの主人公達があまり活躍してないような・・・。ほらっ、吸血鬼ハンターDとかで育った世代としては、絶世の美少女やこの世のものならぬ美青年とかあたかも千夜一夜にでも出てくるような登場人物で慣れ親しんでいるからさあ~。ちょっとやそっとのことでは、刺激が足りないんですよ(ハハハ)。

魔界都市新宿とかを漫画でも本でも読んでいた読者としては、まだまだって感じでしょうか。もっと&もっと菊池氏の素晴らしいおとぎ話を楽しませてもらいたいところです。もっとドロドロで怨念めいていて壮絶なのに、出てくるのは美形揃い。めちゃくちゃに不条理な話ですが、日常のどこかに潜んでいそうな、そんな話を期待しちゃいますね。

まあ、本書は中ぐらいってとこかな。氏の小説の中ではもっと&もっと面白いのがあるからなあ~。そういうの読みたい。

退魔針―鬼獣戦線(amazonリンク)
posted by alice-room at 22:24| 埼玉 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。はじめまして。
今日たまたまキリスト教関係の本の記事を検索してここにたどり着きました。
濫読の数もさることながら、本によっては目次まで添えてくださっててありがたいことです。色々と参考にさせていただきます。

この退魔針シリーズは、なんか菊地先生はこだわりがあるらしく、結構あっちこっちに話広げている風です。
元々漫画原作として考えた話ですから、漫画の方でみると少しは変わるかも…いや、そんなに面白くないですが。
菊地先生はインベーダーサマーが一番好きですが、あのレベルのは本当に最近見ないです…年に十冊も書いてて劣化しないほうが絶対おかしいので、そこらは諦めていますが。

ところで初めてのコメントをここに書いたのは少し疑問があるからなんですが、なんで本のタイトルのところでは菊地秀行とちゃんとコピペしているのに、中の記事だと菊池秀行になってんでしょう?
かなりどうでもいいことなんですが、ちょっと気になって…。

それでは。失礼します。
Posted by くおん at 2009年09月11日 05:13
くおんさん、こんばんは。
少しでもお役に立てるなら、こちらこそ幸いです(笑顔)。

>元々漫画原作として考えた話ですから、漫画の方でみると少しは変わるかも

そうなんですか~。知りませんでした。情報有り難うございます。漫画の方も読んでみたいですね。今度、気をつけてみます。

菊地氏の面白い方の作品、やはり読みたいですねぇ~。根気良く、数読んで当たりを待つしかないですかね?う~ん。

>菊地秀行とちゃんとコピペしているのに、中の記事だと菊池秀行になってんでしょう?

指摘頂いて初めて気付きました。たぶん、タイトルの部分はまさにコピペしたと思うのですが、文中は、手打ちして変換させたからだと思います。

今も「キクチ」で変換したら間違った方で表示されたので・・・。私、推敲せずにかなり書き散らしてしまっていますのでそのせいかと思います。ご指摘有り難うございました。
Posted by alice-room at 2009年09月12日 00:38
こんばんわ。
お返事ありがとうございます。

退魔針は退魔針 邪神戦線が鬼獣戦線の前にありましたが、元々漫画原作のために書かれていて、あとがきにて「いつもはシナリオ形式で書いているのだが、今回は小説形式で書いて渡していた」とあったように思います。雑誌の連載も一応見てましたけど。
それで「何処をどう重要視して描くのか、表現の違いがよく出ている」とかなんとか評していましたかね。当人は。
まあ、かなり昔の漫画で、当時作画をしている斉藤岬氏は菊地作品のようなのに手馴れてないのは見て解りましたけども。掲載していた雑誌が休刊だのなんだのをしていたせいで、今は単行本はブックオフにいかないと手に入らないと思います。そしてそんなに面白くないので、お薦めはできかねます。立ち読みでいいんじゃないですかねえ。
退魔針 紅虫魔殺行覇現在連載中ですけども、こっちは絵の人が変わっていて…やっぱりそんなに面白いとは想いませんねえ。
菊地作品の良作は、思い返せば80年代に集中しているように思います。90年代は夜叉姫伝の七巻辺りで文章に緊張感が失われたような…きのせいかもしれませんけど。
私見ではザ・古武道というルポタージュの本を出した前後から最盛期過ぎた感じです。本物の凄い人とかに出会って、出鱈目を生み出すイマジネーションが失われた…というのもありえるかなあと。ただの思い込みですが。
しかし最近はDシリーズにしても微妙だし…本当に面白いのが減ったので悲しいです。

あと本の感想は非常にためになります。内容について触れられている部分もそうですが、やはり目次でいろいろと確認できますから。
カトリックの知人がいて、キリスト教関係の書籍とか調べたりしているんですが、さがすにしてもやはりとっかかりがあるのとないのとでは大分違いますから。

これからも色んな本を紹介してくださいませ。
楽しみにしております。

それでは。


追伸。暇つぶしのライトノベルなら、猫の地球儀とかいいかもです。古い作品なので、ブックオフで買えます。
Posted by くおん at 2009年09月12日 01:59
くおんさん、おはようございます。

退魔針関係の情報、有り難うございました。多くの作品を読まれていらっしゃるんですねぇ~。大変参考になります。

Dも途中から、興味を失ってしまい、フォロー出来ていない私としては大変参考になりました(お辞儀)。

やはり現状ではなかなか面白いが出せていない状態なんでねぇ~。ブックオフや古本を回っていて見つけられたら、まずは眺めてみます。

>やはり目次でいろいろと確認できますから。

私もネットで本を調べていてまず知りたいのが目次なのですが、amazonのは途中で切れている場合が多いんですよねぇ~。図書館の本を検索しても目次がないし・・・。

自分が後で、気になった時に役立つのですが、せっかくネット上に書いているのですから、他の方のお役にも立てれば何よりです♪

偏った本ばかりで恐縮ですが、一冊でもお役に立てれば幸いです。

「猫の地球儀」今度、合わせてみてみます。コメント有り難うございました。
Posted by alice-room at 2009年09月13日 08:20
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック