キリスト教関係のこの手のものは、何冊も読んだことありますが、イスラム教の巡礼とかあまりイメージの湧かない珍しいものも分け隔てなく、同等に取り扱っているのは、ちょっと珍しい感じがしました。
私が知らないだけかもしれませんが。
逆にキリスト教の巡礼関係は、もう散々出尽くした感のあるお話ではないでしょうか?
聖人や聖遺物崇拝については、特に新しく学ぶこともなかったですし、格別興味をひく点もありませんでした。まあ、それなりに書いてありますが、それなりに・・・って感じです。
サンチャゴ・デ・コンポステーラのお話も、もうちょい違った角度とか、別なソースからだと面白いのでしょうが、数箇所を除き、ちょっと物足りない感じかな?
あえて高い金出して、買ってまで読むべき本だとは思いません。図書館で必要なところを見るぐらいでしょうね。それでも、あまり価値あるとは到底思えません。別な資料を見れば、十分かと。
【目次】巡礼と民衆信仰 (地中海世界史)(amazonリンク)
第1部 キリスト教世界の巡礼
巡礼総論―奇跡、聖者、聖遺物、そして巡礼
古代末期のキリスト教巡礼と女性―エゲリアの場合
中世ローマ巡礼
中世のサンティアゴ巡礼と民衆信仰
ロシア人の東方聖地「巡礼」―中世の旅行記から
第2部 イスラム世界の巡礼
イスラム巡礼総論
中世エジプト・イスラム社会の参詣・聖墓・聖遺物
メッカ巡礼とイスラム改革運動
知られざる信仰―ドゥルーズ派による聖者崇拝と聖廟参詣
現代モロッコの廟参詣―「聖者」と「偉人」とする提案を添えて
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「巡礼の文化史」ノルベルト オーラー法政大学出版局
「サンティヤーゴの巡礼路」柳宗玄 八坂書房
「中世の巡礼者たち」レーモン ウルセル みすず書房
「巡礼の道」渡邊昌美 中央公論新社
「サンチャゴ巡礼の道」イーヴ ボティノー 河出書房新社
「スペイン巡礼の道」小谷 明, 粟津 則雄 新潮社
「芸術新潮 2007年04月号 イギリス古寺巡礼」
「聖遺物の世界」青山 吉信 山川出版社
「スペイン巡礼史」関 哲行 講談社
「芸術新潮1996年10月号」生きている中世~スペイン巡礼の旅
「星の巡礼」パウロ・コエーリョ 角川書店
「カンタベリー物語」チョーサー 角川書店
「坂東三十三所観音巡礼」坂東札所霊場会 朱鷺書房
「西国坂東観音霊場記」金指 正三 青蛙房