【世界キリスト教情報 第799信より転載】これは、やっぱりまずいと思います。信教の自由は大切だと思うし、言論の自由も大切ですが、だからと言って他人が大切にしている価値観を否定するような表現の自由は、いかがなもんでしょう?
【CJC=東京】カトリック宣教団体『オプス・デイ』(神の手)の月刊機関紙『スチューディ・カットリチ』(カトリック研究)3月号がイスラム教の開祖
ムハンマドが地獄にいる漫画を掲載したことに、イスラム教団体から激しく反発、バチカン(ローマ教皇庁)もいるという。
漫画は、古代ローマの詩人ウェルギリウスがダンテ・アリギエーリの『神曲』でダンテと地獄、煉獄の世界を遍歴していく中でダンテに、「(体を)裂かれているのはムハンマドではないか」と尋ねると、ダンテが「そうだ。彼は社会に分裂をもたらしたから」と答えているもの。その中でパンツを下ろした人物をイタリアの対イスラム政策になぞらえた。
世界ムスリム連盟イタリア本部は漫画を「極端な悪趣味」としバチカンのイスラム専門家ユスト・ラクンザ・バルダ神父も「対話と相互理解につながるとは思えない」と遺憾の意を示している。
『オプス・デイ』は故教皇ヨハネ・パウロ二世によって「属人区」という独特の組織の形成を認められた。
ムハンマドを風刺するイラストはこの2月にデンマークの新聞に掲載され、世界規模でイスラム教徒の反発を呼び、暴力事件にまで発展した。
勿論、これに対して過激な反応をするのも問題ですが、ダ・ヴィンチ・コードの件で散々自らが、表現の自由の被害(オプス・デイは怪しい組織と名指しされたんだし)を受けていると主張していたはずなのにねぇ~。
これって、組織だけではなく個人にも当てはまるし、国家にも当てはまりますね。『自ら欲せざるものを、他人に為すなかれ』これができない人が多い。自戒の念とすべきかな。分かってはいるけど・・・という人が実に多いもんね!