2006年05月24日

「世界の図書館」徳永 康元 丸善

世界各国の図書館を紹介する本。タイトルのまんまなんですが、期待をあまりしていなかった割に結構面白かった。各国の図書館の中で特徴的なものを選び、実際にそこを利用したことのある人が使い勝手や蔵書の内容、図書館としての歴史などを語ってくれる。

今は、日本の公立図書館でも読みたい本がないと近隣の図書館で融通しあう仕組みができ、更に県立図書館などもそのシステムに加わって、私の住む田舎の図書館でも時間はかかるが、絶版などになった本でも読めるになった。誠に嬉しい限りだが、普通に仕事をしていると平日は借りに行けないのが悲しいところ。

世界中の図書館には夜10時とかまで使えたり、許可がでれば個室で研究ができたりする設備があり、羨ましいなあ~と思うことしきり。私の大学は蔵書が少なくて悲しかったもんなあ~。学生は遊んでばかりですいているのはいいのだけれど、イマイチ不満だったし・・・。

そんなことを思いつつ、世界の図書館に思いを馳せて読んだ。中でもマニュスクリプト(手稿本)やインキュナブラ(初期印刷本)なんかが蔵書されていてそれが読めるっていいよね!

でも、ほとんどの図書館では、特別な閲覧許可が必要みたい。まあ、誰にでも見せていたら、資料も痛むし、盗難や破損の心配があるからなんだろうが、こういう時に学者や研究者の肩書きって羨ましいなあ~。たいした研究もしてない方も結構いるんだけど・・・(少々ひがみ根性入ってます)。

ただ、その閲覧許可も申請してすぐに出るところや、下手したら半年から1年もかかるなどさまざま。私は何気に気が短いから待てませんね、たぶん。

国立国会図書館で本が出てくるまで30分ぐらい待つのでさえ、いらいらしてたもんなあ~。それでも本書を読んでみると、だいぶ早いみたい。本を頼んでから出てくるまで、数時間から、翌日なんてところもあるそうだし・・・(無理だあ)。

まあ、旅先で現地の図書館に入っても、開架式の雑誌や本を眺めて雰囲気だけ楽しんで我慢したほうがいいかも? 本もいいけど、時間に制限があるなら史跡や旧跡巡りの方が楽しいもんなあ~。でも、足が疲れた時に、お店に入ってくつろぐよりも現地の図書館に入るのって楽しいですよ♪

バハマとブラジルの図書館には入ったことあるんだ。ブラジルは、読める本が一冊も無かったけど・・・。バハマのピンクの屋根の図書館とか意外に楽しかったりする。

そうそう、本書を買った一番の理由は、うちのブログの左上にある写真。プラハのストラホフ修道院図書館が出ていたから。私が知っている図書館では一番好き。まさに人類の叡智の宝庫だし、なによりもこれでもかってぐらい美しいんだよね。

この本を読んでたら、またプラハに行きたくなったし、他にも行きたい図書館が目白押しです。バチカン図書館もあったよ。ラングドンが「天使と悪魔」で閉じ込められて窒息死しかけたところ(笑)。勝手に蔵書を盗み出してるし・・・。

とまあ、余談はおいていて。図書館好きなコアな方には面白いかも?ある種のオタク向け。普通の人には借りれもしないし、行く事さえなさそうな話でどうでもいいことかもしれませんが、私的にはとっても楽しかったりする。英語もまともにできないが、フランス語とか読めたら、もっとたくさんの本が読めて楽しいだろうなあ~。

ふと、そんなことを思いました。そうそう、ケルズの書がある図書館の話もあったよ!

世界の図書館(amazonリンク)

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posted by alice-room at 00:57| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする
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