2006年06月11日

「芸術新潮1996年10月号」生きている中世~スペイン巡礼の旅

聖ヤコブの聖遺物を目指し、サンティアゴ・デ・コンポステラへと至る巡礼の旅。いろんな本も読んだが、実はこの雑誌の特集記事が一番興味深いし、写真にも素敵なものが多かった。

例えば、巡礼路の途中にあるサングエサの町のサンタ・マリア・ラ・レアル教会。ここの円柱像には首をつった姿そのままのユダの自殺が彫刻されている。写真がついているが、なかなかにえげつない。

また巡礼路の道々にある中世の橋も、実にイイ! プラハのカレル橋も良かったが、こういうのにも私は弱かったりする。ローマ時代以来の橋が普通に今も使われていたりするんだから、なんとしても徒歩で巡礼してそれらを自分の足で実感してみたい。

道から少し外れてしまうが、サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院はちょっと前に世界的ブームになったグレゴリアン・チャントのCDを録音したところなんだって! 実は、しっかり私もグレゴリウス聖歌のCDは持っているので興味津々だ。ここには、修道僧が日々瞑想に耽った回廊がロマネスク建築として現存し、写真が写っている。

ホタテの印をつけて、この巡礼路を歩きとおした時、何か奇跡が起きるのであろうか? 是非試してみたいもんです。いつ行こうか、問題はその時期だな。生活のこともあるし・・・。とにかくしばらくは無理だしね。

アルハンブラ宮殿やチュニジアも行こうと思ってから実際に行くまで、なんだかんだと事情があって5年以上はかかってるもんな。とにかくしばらくはこの本で我慢しよっと。

古いし、雑誌だから、普通のところでは手に入らないかもしれませんが、図書館とかにならあるかもしれません。お好きな方なら、頑張って見て下さいね。解説もなかなか詳しくて為になります。何よりも面白いんだから♪

関連ブログ
「中世の巡礼者たち」レーモン ウルセル みすず書房
「巡礼の道」渡邊昌美 中央公論新社
「スペイン巡礼の道」小谷 明, 粟津 則雄 新潮社
「星の巡礼」パウロ・コエーリョ 角川書店
「聖遺物の世界」青山 吉信 山川出版社
posted by alice-room at 15:18| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 【書評 美術】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きょう、万博公園内にある国立民族学博物館へ行って、ビデオブースで宗教についてあれこれ見ていたら、この巡礼の映像がありました。時間がなくて少ししか見えませんでしたけど、おもしろそうでした。フランスからスペインまでの巡礼、といっても日本の四国八十八箇所巡礼と根本はあまり変わらないですね。今ごろ聖ヤコブ=サンジャック、ということに気づき、笑ってしまいました。
何冊かあげられていますが、この巡礼に関して、もっとも初心者向けの本はどれですか?図書館で探してみたいと思います。
Posted by 大阪のマリア at 2006年09月03日 20:29
大阪のマリアさん、手に入り難いですが一番写真が多くて分かり易いのは、この芸術新潮のものだと思います。写真が非常に綺麗でお薦めです。

ただ、古い雑誌ですからなかなか無いと思います。ビジュアル的に次にお薦めなら、「スペイン巡礼の道」小谷 明, 粟津 則雄 新潮社でしょうか? これはそこそこバランス良くまとまっていますが、面白みという点ではいまいち。

エピソードとかで読んで面白い物を求めるなら「巡礼の道」渡邊昌美 中央公論新社、あたりが良いかと思います。

おっしゃられるように、日本の巡礼もキリスト教の巡礼も似てますよね。どちらも是非一度経験したいですね。四国のお遍路の本もいくつか持っていますが、時々無性に旅に出たくなってしまいます(笑顔)。
Posted by alice-room at 2006年09月04日 23:11
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