2006年06月18日

「ダ・ヴィンチ・コード」発禁、映画も禁止 エジプト

「ダ・ヴィンチ・コード」発禁、映画も禁止 エジプト
【asahi.comより転載】
エジプト人民議会は13日、世界的な話題となっている映画「ダ・ヴィンチ・コード」(ダン・ブラウン原作、ロン・ハワード監督)の上映禁止を全会一致で決めた。キリスト教徒の議員らが提案し、イスラム教徒議員らが賛成に回ったという。これを受け、同名の原作小説も店頭から回収するよう命じるという。エジプト紙アルアハラムなどが伝えた。中東各地に動きが波及する可能性もある。

 キリスト教徒のジョルジェット・ソブヒ議員が、議会で原作小説を手に「シオニストの伝説に基づいており、キリスト教とイスラム教双方を侮辱している」として本の販売と映画の上映禁止を求めた。中東に影響力を持つイスラム政治組織「ムスリム同胞団」系の議員らも「我々は預言者ムハンマドの風刺画に反対したのと同様、キリストへの侮辱も許さない」と賛成。ホスニ文化相は「表現の自由は大切だが、社会モラルと宗教に反するすべてのことは禁じられるべきだ」と答弁した。

 エジプトでは、人口の1割前後がキリスト教徒。双方の信者とも宗教に対する批判には敏感だ。ムハンマドの風刺画が問題となった際には、キリスト教徒の多くがイスラム教徒と共闘して抗議の声を上げた。

 今回は逆に、キリスト教徒をイスラム教徒が後押しする形となった。エジプトの人権団体などは「表現の自由を守れ」と批判している。

 「ダ・ヴィンチ・コード」はカイロで03年、英語版の原作が輸入され、洋書店などで売られてきた。映画については上映禁止となる懸念を抱いた配給会社がしばらく様子を見ていたという。

 この映画は「キリストに子がいた」などとする内容が物議を醸し、中国などで上映が打ち切られた。
エジプトにも結構な数のキリスト教徒がいるんですね。全然知りませんでした。エジプトでダ・ヴィンチ・コードが禁止になるのは、本当に意外な感じがします。(私が物を知らないだけかな?)
posted by alice-room at 21:16| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 【ダ・ヴィンチ・コードC】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅まきながら『ダ・ヴィンチ・コード』を読みました。

読んでゐる途中は面白かつたのですが、主題が充分展開されないで終はつてしまつたとか、ソフィーの描き方が不十分だとか、何らかの形で既に知つてゐた(やうな)ことばかりで、案外情報量が少なかつたと不満に思へて来ます。

フィボナッチ数列が出て来るなら、今の読者にはラカンとの関係が気になるでせうし、
それをプラトンの線分の比喩まで遡れば、(万物の根源たる)古代エジプトまではすぐです。

最後は一族再会で、一番お手軽な結末にしてしまつたやうな気もします。
でも此処で不覚にも涙を流してしまつたので、映画館には見に行けさうもありません。

以前にもカザンツァキスの小説が映画化されたりして、この手の話は目新しくないでせうに、今改めて話題になるのはブッシュなどのアメリカの福音主義者(リボーン・クリスチアン)たちが影響力を強めてゐるからでせうか?
聖書の世界が、中東での核戦争などで現実化されるとすれば恐ろしいことです!
Posted by あがるま at 2006年06月28日 04:47
あがるまさん、こんばんは。私の場合は、キリスト教にほとんど関心がなかったので初めて知る内容が多くて、結構刺激になりました。
おかげで関連する本を読むきっかけになりましたし、何が小説としての創作で、どこまでがネタとして引用しているのか、そんな点も興味深かったです。

パックス・アメリカーナの次はどこかなあ~などとバラダイム・シフトに関心があったりもします。
Posted by alice-room at 2006年06月29日 00:05
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