2011年06月04日

「仕事学のすすめ 高い塔から水平線を見渡せ」川口淳一朗 

NHKのTV番組「仕事学のすすめ」テキストです。
はやぶさの川口プロマネが4回にわたって出演されるので、放送日当日、あわてて購入して帰りの電車内で読了しました。

講演会や他の著書でも書いていらっしゃる内容と、特別変わるところはありません。

でもね、愚かな私は感動してもすぐにその内容を忘れてしまうのですよ・・・トホホ(涙)。

繰り返しになりますが、本書からもメモしておこう。

「思い切って挑戦して初めて見えるものがある。」・・・視点が変わることで、見える世界が変わり、気付く事が変わってくる。これは、万事において通用することですね。行動を起こす事で見えてくることが変わることは、今までの人生で嫌ってほど経験してますからね!

そうは言いつつ、最近新しいことやってないなあ~。反省&反省。

「プロジェクトを技術開発、技術実証のミッションにして、できるだけ多くの人を巻き込み、複数の分野の人々からの支持をとりつける」・・・そういやあ~日経ビジネスのはやぶさの記事で、理学衛星と工学衛星の話が載ってましたが、たくさんの人を巻き込むということは、利害関係者が増えるわけで調整は困難を極めるかもしれませんが、同時にたくさんの協力者を獲得できるというのは、大切ですね。

私的には、「当事者意識」というのを結構気にしていたりしますね。誰でもそうですが、ひとごとだと思うと、忙しいからたいていスルーしますが、自分の仕事に関わると思った時点で見方や関与の仕方が劇的に変わります。

その際に個別の意見を聞く一方、聞いたものは可能な限り、検討課題にしたうえで最終的な結論までを必ず伝えるようにしてます。特に採用されなかった場合は、何故、採用されなかったのかの理由をきちんと伝えることで決して、協力者の行動は無駄ではなかった、結果的には駄目でも無駄ではなかった、この感覚を持ってもらえるかが大切だと思います。

逆にその感覚さえ持ってもらえれば、今後も意見があれば、きちんと出してもらえますし、将来にもつながりますからね。どうせ無駄、こうみんなが思ったら、どうにもなりませんもん。

ちょい余談でした。

「評価法として、加点法の採用」・・・画期的というのは、他の本でも、講演会でも聞いてましたが、アレっ? その評価法自体も川口さん達からの提案だったのは知らなかったぞ、っと。

なるほどねぇ~そこまでやるんだ。これはうっかり見過ごしてました。そういやあ~私がベンチャーにいるのも、基本、加点法だからなんだよね。新しいものを生み出して失敗しても、ベンチャーなんて失敗ばっかりだから、目立たない(苦笑)。

成功事例がほとんどなく、あちこちでミスが続出する中でいかに極力大事になる前に、問題点を見つけてリカバリーする能力と、とにかく新しいアイデアで何かを常に企画し、実施し、たまに成功する。それができればOK!

まあ、決まりきったルーティン作業になるとモチベーションが下がりまくる私には、それしかないんだけどね。あ~新しいことやりたい。

その為にも今のをなんとかすると共に、準備の為の根回しとお勉強しないとなあ~。

「議論や会議をしたら、その場で決める」・・・私の言葉でいうところの「当事者意識」の維持には、やはり大切なんでしょうね。きっと!

「プロジェクトは期限内に終わらなければならない。セカンドベストであっても、60点であっても、いかにそれを確実にタイムリーに決めていくかが大切です。」

「すべてが完璧でなくても、必要なことが分かっていて、やりたいことができるのならそれでいい。ひとつでもソリューションがあれば、それでいい。」・・・目的達成こそが最大優先事項で、他の事は二の次。まさにプライオリティーという奴です。

「答えがふたつあって、差があまりないのであれば、それは最適に近いのです。それが最適に近いのであれば、どちらを選んでもたいした違いはないのです。」・・・このテキストには書かれていませんが、この前提には、「どこまで徹底して最高のものを追及する」があり、そのうえでのことだと思います。
時々、心得違いして、どれでもいいのだから、適当に選んで楽しよう、などと本当にとんでもないことを考える輩がいますからね。恐ろしいことに。

「本質的なところを知るには、やはり経験が必要なのです。その為の方法の一つが徒弟制。」

「教科書や論本は読むな。過去のことを参考にしすぎるな」・・・見えているものは全て過去に誰かがやったもの。それを追いかけても進歩は無い。

「制約こそが最適の設計を生むこともある」・・・「ピンチはチャンス」という言葉もありますが、危機的な状況や制限下でないと、人はなかなか工夫しようとしないというのは真実だと思います。極限まで追い詰められて、苦悩に苦悩を重ねて、ようやく生まれるのがアイデアだとするなら、これも思い当たる事が多々ありますね。

「ディシジョンメーキングをするときには、形式や契約関係を超えて、正しい技術判断をしていくことが重要」・・・合目的な意味で、合理的な判断を徹底する、当たり前ですが、これを徹底できるか否かの影響は大きいですね。

「私自身が諦めずにアクションを出し続けたことが、スタッフに勇気とやる気を与えたのだろうと思っています。」「プロジェクトを実施するフェーズでは、意気込みややる気をどう維持していけるか、あるいは我慢できるかといったところが大きかったと思います。」・・・確か講演会で聞いている時にも、それを可能にした根本、それこそ自分が身につけたいモノでした。


最後に、本とTV番組では、結構、差異がありますね。これはちょっと意外。

勿論、TVの映像も感覚的なものが伝わり易く良かったです。まだ1回目を見た段階ですが。

逆に、見る前から気になっていた勝間さんの存在は不要どころか、やはりマイナス要因かと。

トランスレーターなどと書かれていますが、川口さんが語る言葉を自分の知識の枠内で、強引にカテゴリ化して自分用語に置き換えるのですが、結構、ニュアンスが異なっていることが傍目でみても分かり、しかも川口さん自身がその行き過ぎ的表現故に、再度、言い直しているのに気付いていないのでしょうか?

タイトルが仕事学だからと言っても、なんでもかんでも浅薄なご自身のビジネス用語に当てはめて話す必要があるのか、はななだ疑問です。

同じトランスレーターなら、google先生の翻訳の方がはるかに正確かと思いましたよ。

その場面が何度かあり、視聴者としてはかなりストレスが堪ります。

そして、あのいろんな意味で有名な立花氏が著者で書かれていたような「半可通」の記者がインタビューする時のようで痛々しいことこの上ないです。

当然、川口氏の著作や論文は全て目を通したうえで、あの発言をしているのでしょうか? 周辺資料の読み込みもしたうえで。資料を出してはいたものの、内容への言及が・・・・?

そういった、基本を押さえたうえで話されているのなら、もう少し内容がかみ合った、発展性のある方向へ話が進みそうなのですが・・・。川口さんの話を、ただただ変な言葉に置き換えるだけのバイアスならば、是非、排除して欲しいなあ~。

純粋に、講演会のように川口さんだけが話されたり、せっかく取材しているのなら、同僚や関係者からも川口さんの発言や行動を、裏付けるような多面的取材で内容を膨らませて欲しいんだけどなあ~。劣化させるのだけは、ホントやめて頂きたい。

といいながら、2回目以降も楽しみにみたいと思う私なのでした。


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posted by alice-room at 05:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスB】 | 更新情報をチェックする
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