2006年07月16日

ナショナル ジオグラフィックセミナー『ユダの福音書』の謎を追う

「ユダの福音書」で世界中が盛り上がっている中、本の売れ行きに気をよくしたナショナル ジオグラフィック社が翻訳者のマービン・マイヤー氏を招いて開催されたセミナーに行ってきました。

最初の10分間は、サマリーとして映像でユダの福音書に関する基本的知識を紹介した後、マイヤー氏の講演が始まりました。

期待が大きかったのですが、既に出版されている本の内容を説明されただけで出版物では書けなかったが興味深い話とか、本以外のプラスアルファの部分はほとんどありませんでした。

まあ、それも仕方ないのかもしれませんが、本来ならば一番素晴らしくなりそうだったのが約30分ほど説明とは別に設けられた質疑応答の時間。

ユダの福音書だけではなく、トマスの福音書に関する著書もあり、グノーシス関係についてもお詳しい方なのできっと興味深いものとなるはず、私自身も二つほど質問をするべく質問のある方と聞かれた時には、真っ先に手を挙げて質問しようとしたんだけどなあ・・・。

まあ、時間がなくて私まで質問が回ってこなかったのはしょうがないことですが、他の方の質問でなんか的外れの質問が多くて非常に残念でした。グノーシス主義やコプト語の権威である学者に、信仰の話を聞いて何の意味があるのでしょう? あくまでも今回の福音書についての解釈やグノーシス主義文書としての意義など、質問すべき内容の範囲は自ずから絞られてくると思うのですが・・・。

最悪だったのが一番最初の質問者の方。おせじにも流暢といえない英語でダラダラと意味不明の質問をし、司会者が要点を絞って質問して下さいと再三再四注意されると、焦ったのか、ご自分がよく分からないので本の文章を読み始める始末。最低でした。

自分が何を質問するのか、箇条書きぐらいは事前にすべきだし、自分が何を聞きたいのか分からないまま、貴重な時間を浪費されたことにはかなり怒りを感じました。私が近くにいたら、思いっきりブーイングしようかと本気で思いました。実際、司会者も周りの人々も呆れ顔でした。

しかし、なんで誰ももっとユダの福音書の内容自体について質問されないんでしょうか? 本書が公表されて周囲の反応は?とかって学者に聞く内容ではないでしょう。本題の話しが済んで、余った時間で質問する内容じゃん(ちぇっ)。

講演会の終わった後、マイヤー氏にこっそり質問に行こうと思ったのですが、著書やDVDのサイン会になっていて、人だかりができていたので諦めました。う~ん、私自身にはあんまり意味がないセミナーでした。

ただ、マイヤー氏の講演自体が悪かったわけでもなく、質疑応答も含めてそれを充実したものにできなかった聴衆のせいなんでしょう。せっかくの機会を逃して、かなり気落ちして居酒屋で愚痴をこぼしていた私でした。非常に残念!
【講演内容】
『ユダの福音書』発刊の影響
1970年代の古文書発見から、現代に至る経緯
復元に向けての血のにじむような努力
写本の真偽を明らかにする炭素14年代測定
グノーシス主義の思想を描いた『ユダの福音書』
『ユダの福音書』に描かれた、イエスとユダの関係
書き換えられるキリスト教の歴史
ユダの復権と再評価
現代における『ユダの福音書』の意味

ナショナル ジオグラフィックのサイト

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posted by alice-room at 13:13| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 【その他】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うっす。お元気でしょうか。吾輩は元気です。ついでにいえばこんな感じ↓です。
http://hyperborea.seesaa.net/article/20456792.html

あああ、あまりに非生産的ですね。なはははははは(爆)

ときにお怒り爆発の件ですが、自分も似たような経験があります。なぜか得てして「そんなもん、雑誌のインタビュー記事にくさるほど書いてあるだろ」的な内容を今さら聞こうとする人と、思い入れたっぷりに意味不明なことを言いながら自分自身でわけわかんなくなる人の組み合わせになりがちですね。「ドイツ映画祭2005」でも「フランス映画祭2006」でもそうでした。むー、するとそれが「統計的な平均値」というものなんでしょうか?

どうも納得できません、な。
 
Posted by 桜樹ルイ16世 at 2006年07月20日 00:44
桜樹ルイ16世さん、こんばんは。せっかくの機会だっただけに、非常に残念でして・・・。

もっともどこの会議やセミナーでもしばしばあることではあるんですが、やっぱり悲しかったです(涙)。
Posted by alice-room at 2006年07月20日 23:25
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