DELLのstreakとsamsungのgalaxy tab使ってるけど、ギャラタブ君はやっぱ突出しているのを感じますもん!
日本の企業が何故これぐらいのものを出せないのか、本当に理解に苦しみます。というか、悲し過ぎ。
日本企業の出すスマホって正直使えないしね。値段は立派ですが、無駄なスペックで性能も高くないし、使い勝手も良くないし、モノを知らず、マーケティングに踊らされた層が買ってるを感じぜずにはいられません。
そんなこんなで、サムスンのマネジメントを採り上げた本があったので読んでみました。
日経新聞だったか、日経ビジネスでも載ってたけど、1年間、一切の縛り無しに自由に海外で過ごさせる研修を行い、その後、その社員がその土地に骨を埋める覚悟で現地密着したマーケティングを進めるそのやり方などは、関心ありましたしねぇ~。
本書では「地域専門家制度」として紹介されています。
会社の仕組みとして、そこまでやってしまうのは、正直凄いですね。日本の企業も類似のような例は、実はあるのを知っていますが、あくまでも個別事例であって、決して一般化されていないし、それを制度として公式に認知しているか否か、これって根本的に違ってきますからね。
ただ、本書全般に言えることですが、本書の記述は非常に平板で薄っぺらいです。具体例も少なく、綺麗事の羅列に終始してしまい、具体的にそれを取り入れたり、活用したりするには、使えません。
この地域専門家制度にしても、日経の記事の方が詳しく、読む価値がありました。残念!
技術者を育成し、伸ばしていく為に、社内で自社専用の技術大学を作り、それが公的な大学としてまで認可されるに至ったというのは、凄いと思います。日本企業の場合、何社かが自社の工場での技術者教育&確保の為に高校を持っていますが、大学は持っていなかったと思います。
日本の場合は、金出して海外の大学の冠講座を持たせて、従業員を留学させたり、共同研究するレベルだったような・・・・。私が入社したはるか昔の事だから、今現在は知らないけどね。日本の企業。
本書を読んでいて思ったのは、高度経済成長期の日本企業にあったような、強烈な上昇志向と教育熱、企業への徹底的な盲目的ロイヤリティーの要求などを、サムスンは従業員に要求しているんですね。
日本がかつて急成長し、サムスンが現在、急成長しているのはその観点から見ると、ある程度納得はいくかもしれない。
ただ、あの当時の日本企業に猛烈さやがむしゃらさはあっても、徹底的な実績評価は無かったと思う。人材の淘汰による活性化ではなく、一蓮托生的な猪突猛進による活性化だったのかもしれない。
サムスンが自社に対して、強烈なロイヤリティを従業員に求め、本書でいう「サムスンマン」になることこそが、まず出世の基本として第一に挙げられているが、個人的な感想だけど、嫌だね。
大嫌い、こういうの。
本書では、自社に対して絶対の愛着と忠誠心を要求し、それに十二分に応えたうえで個々の強烈な個性化・差別化を求めており、それが無くては出世していけないというのですが・・・・。
私は本書を読んでいて、どうしてもその部分の整合性が取れているようには思えませんでした。まあ、一応の説明はあるのですが、著者の説明不足なのか、私の理解力不足故か、そもそも整合性が取れない内容をごまかしているのか、なんとも言えませんが、ロジカルには思えなくてはなはだ疑問に思えました???
選別に選別を重ねて、最高の品質・成果物(output)を生み出す。
「錦鯉」の話ですが、別にそれ自体はどこでもやってることですからねぇ~。何を今更ですし、そんなもん、ニュートロン・ジャックのGEさんが徹底的にやり尽くしている感さえありますしねぇ~。
一時、日本企業が上っ面だけお馬鹿にも導入し(更にくだらない経営コンサルに大金払って、使いもしないファイルの束を受け取ってね)、社内に混乱と業務水準のレベル低下、モラールの低下等をもたらし、現在の日本企業の地位低下を招いたことは、記憶に新しい話です。
もっとも本書を読む限りでは、サムスンはそれらの弊害を防ぐべく、アウトプットとしての業績評価の他、スループットである力量評価でバランスを取っているそうです。
まあ、それはいいんですが、本書ではとにかく記述のレベルが低く、何も具体的・本質的なことが分からないので、実用書としては役に立たないんですよねぇ~。
抽象性を増すなら、論理面をもっとしっかり書かれていれば、それはそれで価値もあるのでしょうが、なんちゃってビジネス書のレベル。
サムスンの人事を18年やってた人が書いた本を翻訳したというのですが、こんな本読んでも時間の無駄だろう。日経の記事で十分です。
最近、サムスンの英語教育やらも人気でTOEICで900とかよく採り上げられてますけど、どうなんでしょうね?英語できないのは確かに問題でしょうが、あくまでも道具ですし、語るべき内容がなければ・・・という前提はクリアしているのかな? な~んて、いささか懐疑的に思えてしまう私なのでした。
でも、あまりできない奴が言ってもかっこ悪いし、来年当たりは、情報処理とTOEICやらなきゃなんだろうなあ~。今年は、金融関係のあと2つ資格取らなきゃだしね。
結論、本書で新しく得られた知識はないし、参考にもならないです。読む必要の無い本かと。
余談だけど、タイトルのSONY、パナソニックってそもそもたいした会社じゃないと思っていましたけど・・・学生時代の就活でも資料請求さえしなかったし、一度も凄いと思ったことないけどなあ~???
タイトルも薄っぺらですが、出版社もビジネス系は駄目なとこだしね。あとは押して知るべし。
【目次】ソニー、パナソニックが束になってもかなわない サムスンの最強マネジメント(amazonリンク)
第1章 サムスンの人材経営戦略―サムスンは人材をつくり人材はサムスンを成長させる
第2章 サムスンの成功戦略―サムスンで昇進し成功した人たち
第3章 サムスンの採用戦略―サムスンは超一流の人材を求める
第4章 サムスンは取り残された人もマネジメントする
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