2011年07月10日

21世紀への伝言 後藤田正晴ロングインタビュー

後藤田正晴ロングインタビュー1/8書評まだ書いてないけど、先日読了した本のことを友人に話したら、こういう映像ありますよって教えてもらい、見たヤツです。

正直、本の方が情報量が圧倒的に多く、時系列的に人物像をバランス良く描いているので勉強になり、大変良かったのですが、こちらはこちらで本には無い長所もあった!

文章と違い、映像のリアル感、なまなましさはやっぱり別種の迫力がありますね。それと当たり前ですが、視点が変わると同じ行動、現象でもこうも違った捉え方となるのか? いろいろと考えさせられることがありました。

佐々さんや秦野さんも出てましたねぇ~。
まあ、いつもメンバーですが、国賊政治家じゃないかと個人的には思う亀井先生も出ていらっしゃいました。

以下、これ見て思ったことや、初めて知ったことなど・・・。

国家権力を遂行する側としてのタカ派のイメージや、自衛隊海外派兵を阻止するハト派というイメージは、表面的なマスゴミが喜びそうな上っ面の捉え方であり、人としては終始一貫して、自らの信じる道を思念の元に貫き通した人物だったんでしょうね。

良くも悪くも、徹底して実定法主義者の立場に立ち、自らの立ち位置を法の厳正なる執行者に置き、あえて自らの限界を定めることで自らの驕りや暴走を抑えていたようにも思えます。
今は失われつつある(失われた)時代の本物のエリートだったと思います。

これ見てて思ったけど、私が大学生だった時、確か自衛隊法の改正を伴わず、既存の法律の解釈だけを変えて出した時だったと思います。確か大学の行政法の授業で、先生がこれを採り上げ、否定的な自らの意見と共に学生達に意見を聞いたことを思い出します。

誰一人、意見を出さなかったので私一人が挙手して、あえて肯定発言したのを思い出しました。法律的には、当然許されることではないが、政治的に必要性があるんだから、止むを得ないでしょ、っていう理屈です。『目的は手段を正当化する』、っていう危険なアレです。

後藤田先生が恐らく最も嫌うであろう、論理。

一つ間違えば、あっという間に政治の暴走を許し、憲法の三権分立の相互監視・抑制なんかも吹き飛ぶような乱暴な話ですが、大学の教授も立派でしたね。自分の意見とは真っ向から反対な意見も、法律論ですらないことを分かったうえで、それはそれとして私の意見も客観的に採り上げ、きちんとそれについても説明したうえで、最終的にどれが正しいなどとは一切、強制するようなことは言わなかったですし。

その点は、学生の時でも大学の先生はまともに話できるなあ~と思いましたね、余談ですが。
まあ、講義終わった後にいつも質問行ったり、納得行かないといろいろ言いにいく学生でしたけど(笑)。

ちょい話をそれたが、後藤田さん的には、従来の法解釈を超えてしまうことをそりゃ許容するわけないんです。警察予備隊を作ったご本人が、吉田さんの発言をひいて言われてた通り、あくまでも自衛隊は軍隊(の萌芽)であり、国内から出さない。

それを大前提に、組織編制、装備、訓練がなされてきたのに、その大前提を根拠たる法律をそのままで解釈変更のみで自ら、ぶっ壊さそうというのですから、一命にかけても許すはずがないでしょう。

もっとも、それをやろうとしてた中曽根さん自身にとっては、自衛隊を海外に出す。それは、正式な軍隊として、自衛隊を国民に認めさせる、憲法改正への欠く事のできない布石であり、ある意味悲願とでもいうべきもので、主張は正反対ながらもそれぞれの思いは尋常でなかったはずでしょうから。

そうそうコロっと変わるけど、行革断行した国鉄の民営化。
現在の商売っ気アリアリで、超便利な駅構内での副業ビジネスで大躍進しているJRを見るに、変われば変わるものですね。

逆に、そうか腐りきった労働組合で有名だったあの国鉄時代の労働組合を押さえて、分割民営化するには、国鉄総裁を3回も入れ替えなければ、出来なかったんだ・・・ということを改めて知りました。

きっつい仕事ですね。
インタビューでも語られてましたが、よく知っている人を、結果的に仕事ができてないってことで切るわけですから・・・。巷では、安易に首切りしているなどといいますが、やる方のストレスも半端じゃないと思います。

でも、職務として必要であれば、それはやらなければいけないわけで誰かが、泥をかぶらないといけないのも事実ですしね。

しかし、それ以上に初めて知ったのは、国労って社会党の勢力基盤だったんですね。だいぶ問題のあることは知ってましたが、国鉄の分割には、労働組合の分割による勢力低下、それに伴う社会党の弱体化を狙いにしていたことは、うかつにも知りませんでした。

う~む、孫子の兵法ではないけど、強大な敵を分断させたうえでの各個撃破は、用兵学の基本中の基本ですもんね。その後の社会党が見る影も無くなっていく姿は、思わず、納得しちゃいましたよ!

そうそう田中角栄さんとの件。
自らを直系と名乗り、裁判で負けた時も、病で倒れた後も周りの眼など気にせず、絶えず目白の田中邸に通っていたのは、本当にこの人、信念のある人なんだと思います。

三木のお膝元での立候補で、初めての選挙での失敗。金権政治に踊らされ、逮捕者まで出し、田中政権退陣の原因にまでなってしまって件。それを生涯借りがある、と言って、義理立てしてたこの人はこの人で、本当に立派だと思います。

浮き草稼業で人気取りに明け暮れなければならないのは、政治家としての宿命ですが、それでも自分の信念を貫き通せるか否かは、政治家として大物か否かの分岐点のような気がします。

勿論、信念があればいいわけではありません。
実行力がなく、人を使いこなせず、実績を出せないまま、自らの考えに凝り固まっているのは、むしろ『妄執』とでも呼ぶべきもので、無能な政治家は、存在自体が国家的な害悪ですらあるでしょう。菅総理とかね。

大韓航空機の撃墜事故の裏側などもやってましたが、日本はいつ本当の独立国家になれるんでしょうね?
高校生の時にも友人達と論争してましたが、今の憲法には成立において大きな瑕疵があると思いますので、
憲法は国民投票にかけられてしかるべきでしょう。

国民の合意を経ることなく、上から(占領軍)与えられたものをそのまま使うってのは、吊るしのスーツを着ているわけでぴったりはこないと思うんですけどね。

オーダーメイドで、自らの意思で納得し、自らにあったものを身に付ける。基本だと思うのですが・・・、左系の奴ほど、そういうの否定するんですよ。分かります?(笑)

国民を信じていないから、自然法主義に逃げるんだと思うんだけどね。
現実を直視し、今の国民が自ら制定した憲法こそが、それに従う強制力を伴う根本法足りうると思うのだけれど・・・・。

悪法も法なり、って私もそう思いますよ。
制定され、生きている法律には強制力があるでしょう。

もっともだからと言って、毒杯をあおいだりしないけどね。その法律の及ばないところに行けば、逃げればいいのだから。

まあ、いろいろと感慨深いものがあり、大変考えさせられた番組でした。

日本の情報はアメリカに筒抜けで、アメリカは自国の国家的エゴで日本の国益を犯した訳ですが、まあ、いつものことですね。原発のデータもたくさん収集できていることでしょう。

在日米軍の基地移転とか、末端の事象にこだわり、もっと本質的な国家戦略も無しに思いつきで語る、リア房みたいな総理大臣はもう勘弁して欲しい。ほっんと切実に願うわ。

しかし、今日の地震もそうだけど、明日の株価も心配だわ。
属人の塊の私。志低過ぎて悲しくなる。さて、証券1種の勉強しようか。


そうそう、私は映像で見たけど、本にもなっているみたい。

法の男 後藤田正晴―21世紀への伝言 (21世紀への伝言)(amazonリンク)


ゆうつべにあったもの。



ブログ内関連記事
「岸信介」原彬久 岩波書店
「私の履歴書 第二十八集」(田中角栄)日本経済新聞社


ラベル:政治 政治家
posted by alice-room at 19:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 【備忘録C】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。