これは先週末に観たエルサレム・バージョン。
ツレのご要望では、歌舞伎調のジャポネスク・バージョンと両方を観たいとのことでしたが(私も両方見比べてたかったのですが・・・)、残念ながらこっちしかチケット取れなかったので。
私は初見でしたが、うん、結構面白かった!
久しぶりにアンドリュー・ロイド・ウィーバーのを観たってカンジですね♪
シンプルなフレーズで、リフレインする歌声が1回しか観てないのに翌日までしっかり残っていたもの。翌日から何日か、気がつくとフレーズが頭の中をグルグルしてました。凄いなあ~、中毒性あるわ(笑)。
舞台自体は非常にシンプルで、かなり急な丘の斜面ですね。
演者があの場所で、動き回るのって、すごく体力を要するし、あそこで安定して演技をし、歌うわけでしょ。いやあ~役者は体力が基本とは言うものの、やはり日頃の鍛錬の賜物なんでしょうね。
その一見すると単純な斜面が、照明その他の魔術であれだけ奥行き深く、多様に観れるのは、それだけでも素直に凄いと思う。今のご時世、いくらでも背景その他を変えられるのにあえて、あのシンプルさはかなりの意図的なものを感じましたが、それがイイ意味で成功してましたね。
そうそう、ジーザスが鞭打たれて、吊るされたまま、あちこちへ移動していく場面。
あれ、引きずられる方がよほど体力を要求されてますよね。決してぶら下がっているわけではなく、移動後、低い位置で吊られているように見える為に、ジャンプするようにして、さりげなく脚を折り畳んでいたし・・・。
それをあの斜面で何度も移動して行いつつ、台詞を言うのだから・・・う~む。
キャスト表、ツレに渡して手元に無いので誰だったか分からないのですが、マグダラのマリア役の女性、歌声とか聞いていて、何故かファントムのマダム・ジリーを思い浮かべてました。
いささか怜悧でキツメな感じのお声でしたので、ビシビシとロッテとかを教育している姿が・・・。
その配役で観てみたいかも・・・・?(私的には、今回のマグダラのマリアさん好き)
いささかそれましたが、このジーザスの舞台では、ユダとジーザスの関係が大きなテーマなのですね。そしてマグダラのマリアとイエスの関係の捉え方は、ピスティス・ソフィアに出てくるようなイエスが特別扱いしているマリアであり、他の使徒達が何故、あの女だけ特別扱いするのか・・・と言ったというそのマグダラのマリア像で話が構成されています。
カトリックで現在は、混同されていたマグダラのマリアのうち、明確に否定されているものも含めて、広く大衆に広まったレベルのマグダラのマリアのエピソードが使われており、苦悩する人間ユダという、これまた西洋では典型的(?)なユダ像を描いています。
ロック調と言われてますが、時代のせいもあるんでしょうかね? 最初に出た当時とは、だいぶ違うのかもしれません。ツレがオーストラリアで観た時は、エレキギターとかまで持っていて完全にロックだったそうですし。
私が観た限りでは、ロックつ~よりも、バラードみたいな感じでしょうか?
そんなにロック、ロックした感じではありませんでした。
そうそう、見所はいっぱいありますね。
ピラトが手を洗った時の真っ赤な演出も、非常に意味深ですが、西洋では宗教的にも政治的に大変有名な行為の象徴ですよね。
あくまでもジーザスを死に追いやったのは、ユダヤ人であり、統治者であるローマ人(ローマ帝国)ではないこと。今、現在にまで続く、キリスト教徒のユダヤ人へのいわれない(?)偏見、それはカトリックの下で喧伝された聖書中のこの場面であることは、あまりにも常識ですし。
ただ、日本人であの舞台観て、どれだけの人が理解しているのかなあ~?少しだけ疑問に思ったのも事実。
その意味が分からなくても、ミュージカルとして、エンターテイメントとして楽しめてしまうのだけれど、少なくともそれは、本来あの舞台が持つものを十二分に理解した他国の人の楽しみとは、いささか違うのでは・・・などと余計なことを感じてしまったりもする。
日本ではニュースで報道されませんが、未だにユダヤ教とカトリックの間では、ジーザスの十字架刑についてしこりがあり、それに関するコメントが出される度に大きく、信者に影響を及ぼし、報道されてるんだけどね。日本のマスゴミは、そういうのにニュースバリューを見出さないからね。
演出と言えば、ジーザスが掛けられる十字架の照明は、なかなか凝った演出でした。
最初は4方向から、あえて光源の方向が分かるまま消す事なく、照らし出されており、途中で2方向に変わってましたね。
えっと、その時になんか非常にうまいと感じたんだけど・・・。
やっぱり観て一週間も経つと細かい感想をドンドン忘れちゃってるなあ~。この記事も記憶頼りに書いているので、だいぶおおざっぱに書いてるし、詳細はかなり忘れてる。残念!
まあ、また次の機会にでも行ってみたいと思います。
その時にここで書いた事と照らし合わせてみると、また楽しいしね♪
しかし、ジャポネスク・バージョン観てみたいなあ~。
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