2011年07月18日

「キリスト教をもっと知りたい。」月本昭男 学習研究社

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世界中の有名なキリスト教絵画や壁画、建築物などの写真をふんだんに取り入れ、非常に分かり易く、標準的な説明がなされています。

オーソドックスな説明が多く、予備知識のない人でも偏らずに、キリスト教の基本を学べるかと思います。

それ以上に私の場合は、採り上げられている写真にいい物が多かったので、本屋で立ち読みしていて(大概は見る価値が無く、買わないのですが・・・・)、これは気に入り、速攻で購入しました。

値段が650円と新書並みなのに、これだけのビジュアル・ブックなら、買っといて損はないでしょう。世界遺産であっちこっち行ったことのある大聖堂とかも出ているし、現地の美術館で何度も見た作品をこうやって観れるのは嬉しい&楽しい限りです♪

写真は非常に大きくて綺麗なうえに、採り上げている題材もなかなかセンスいいですよ。ホント、私好み。

ただ、黒い聖母の説明や他にもいくつかの説明で、間違いとは言えないまでも、それオーソドックスな説明?って首をかしげるところがありました。

監修者にその筋の人の名前をつけてますが、たぶん、名前貸してるだけっぽいね。ありがちだけど。

正直、よくよく読んでみると疑問つ~か、反論の挙げられる説明箇所もありましたが、実際の執筆者は学研さん編集の分業みたいだから、このレベルかなあ~?

でも、全体としてみると、非常にバランスの良い説明だと思います。
キリスト教を知りたい、興味あるけど良く分からない。西洋の美術品をもっと良く理解したいという人ならば、これは最近では一番のお薦めですね♪
【目次】
神の子を宿した乙女 聖母マリアの伝説
世界遺産の大聖堂
システィーナ礼拝堂の天井画で「聖書」を読む
日本正教会 東京復活大聖堂
イエス、地上最後の一週間
聖骸布の謎と秘密
父なる神とイエスの肖像
イエスに愛された女 マグダラのマリア
ペトロは鍵、大ヤコブは貝殻 聖人たちとシンボル
キリスト教をもっと知りたい。 (学研ムック)(amazonリンク)

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「図説 キリスト教文化史1」ジェフリー バラクラフ 原書房
「キリスト教図像学」マルセル・パコ 白水社
「新装版 西洋美術解読事典」J・ホール 河出書房新社
「黒い聖母崇拝の博物誌」イアン ベッグ  三交社社
「黒マリアの謎」田中 仁彦 岩波書店
「黒い聖母」柳 宗玄 福武書店
「芸術新潮1999年10月号」特集「黒い聖母」詣での旅
「ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで(上)」エミール・マール 岩波書
「図説 キリスト教聖人文化事典」マルコム デイ 原書房
「黄金伝説1」ヤコブス・デ・ウォラギネ著 前田敬作訳 人文書院
「聖者の事典」エリザベス ハラム 柏書房
ラベル:書評 キリスト教
posted by alice-room at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 宗教B】 | 更新情報をチェックする
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