少しはアカデミックにロジカルな展開があるのかと思って読んでみたら・・・大はずれ!
研究対象として最初に『童貞』の定義を試みようとするのは、当然だし、もっともだと思うのですが、幾つかの候補を列挙して、さんざんなんだかんだと言いながら、結局、用語の中身には触れないことにし、定義さえもないまま、適当に進めるのってアリ?
その時点でかなりゴミだし、少なくても用語の定義無しに研究とは片腹痛い。
いくら社会科学系といってもこんなので、研究したとか言っていいのか、個人的には甚だ疑問です。
しかも、著者は一切のフールドワークをすることもなく、公的な機関の統計データさえも満足に無い中で、「童貞」の体現する社会的価値観や歴史的推移をとうとうと述べるのですが、その調査対象が「平凡パンチ」や「プレイボーイ」、「アサヒ芸能」、「SPA!」等々。
まじで笑えるんですけど・・・。
図書館や、おおかた大宅文庫辺りで単なるキーワード検索や関連語検索程度で拾い出した雑誌記事を、適当に自分の都合よく取捨選択し、独断的な解釈を施して、そも説明に一貫性があるかのように示す、2流以下の手法を地でいってます。
勿論、これだけではなく、それっぽいまとまな公的機関の統計資料もありますがごく一部のみ。
申し訳ないけど、基本の資料が全て嘘で書かれた記事をベースにしていくら架空の論理を作り出しても全く価値はないかと・・・。
私は通販会社にいてカタログを雑誌として出版することにも関わった経験がありますが、100%とは言いませんが、雑誌の9割以上は嘘です。こんなのは少し出版業界のこと調べれば分かるでしょう。
他にもジャーナリズム系の関連書籍がたくさん挙げられますが、資料的な価値は全くありません。著者が世間知らずの学生さんなのは、別にしても活字になってれば、正しいなんて、いつの時代の発想なのやら?
しかもその裏を取る、一番大切な苦労を一切していません。
wikipediaをコピペして卒論書くアメリカの大学生が相当昔に問題なっていましたが、ここにも同程度の学生さんがいました。
つ~か、それを本にする文藝春秋もさすがは大衆系。俗っぽさはピカ一です。
ただ、この手のなんちゃって研究もどきに補助金を出す団体もあるようですが、ひどいなあ~。
民主党さんは大嫌いですが、こういう団体に国から金出していたりするなら、即刻、停止して欲しいです。
まあ、事業仕分けは強制力もないし、気分でやってるから無理なのかな?
本書は一次資料にあたることなく、またその裏付けの確認もなく、また、調査対象とした記事の採用基準さえも怪しい(?)、というか不適切だと思われます。本書の記述自体は、全てエッセイあるいは小説程度の信憑性ですね。
全体を通していえるのは、とても研究には値しないレベル。新書であっても許されるのでしょうかね?
2ちゃんねるのチラウラ相当でしょう。
ちょっと3行以上書いちゃいました。誰も読まないけどね~っとね。
「やらはた」でもなんでもいいのですが、個人的には「魔法使い」になりたかったなあ~。残念ながら、なれなかったけれど。
プログラマ35歳定年説のレジェンドを破ったからいっか?(笑)
まあ、個人的にはもう飽きてしまい、さっさとそれ以外の企画系のお仕事したいけど、うちの会社じゃないもんなあ~。
まあ、いつ機会があるかもしれないし、必須資格取得し終わったら、そちらへ向けて勉強しましょう♪
すみません、本書の内容自体については目次の通りですが、どれも噂話の域を出ないのであえて紹介していません。
【目次】日本の童貞 (文春新書)(amazonリンク)
第1章 「新妻にささげる贈り物」としての童貞―一九二〇年代の学生たち
第2章 童貞のススメ―男の性の問題化と医療化
第3章 貞操の男女平等の暗面―「花柳病男子拒婚同盟」への反応
第4章 女の童貞、男の童貞―「童貞」という言葉の変遷
第5章 「恥ずかしいもの」としての童貞―戦後の雑誌言説
第6章 シロウト童貞というカテゴリー―「恋愛の自由市場」の一側面
第7章 「やらはた」の誕生―童貞喪失年齢の規範化
第8章 マザコン・包茎・インポ―童貞の病理化
第9章 「童貞は見てわかる」―童貞の可視化
第10章 童貞の復権?
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「江戸の性談」氏家 幹人 講談社
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