2011年09月10日

「名門高校人脈」鈴木隆祐 光文社

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まあ、別に県の公立高校の出身なんで名門校というほどでもないのですが、この歳になっても、未だに転職活動の面接時に高校の事、話題にあがるんですね。

高校3年、大学4年、大学院1年半&職歴の総合電機、ベンチャー企業数社の中で、かなりの確率で人事担当者が関心を持って一言言われるのが、高校だったりする。

「○○さん、変わった御経歴をお持ちでしたが、××高校の出身でしたか、なるほど・・・。
埼玉県では有名ですよね。うちにもいますよ、ちょっと変わった方が多いですよね。」とか・・・。

関西出身の人事の方に「関東の事はあまり詳しくないのですが、高校のお名前はいろいろと伺ってますよ。有名ですよね。」とか・・・・。
(何の件で有名なんだろ?出来るくせに仕事しないでいるとか・・・。以前のベンチャーで散々上司に言われたなあ~。○○君、本気出したら凄いのに・・・・。酷い言われようだこと(トホホ))

とまあ、そんな経験が多々あり、新卒時の就活でさえ、大学のことよりも高校の話をされてしまった記憶もあって、高校人脈について関心を持っていました。

また、地方の公立高校出身の友人と話しても、大学なんてどこ出ても(例え東大でも)地元でお嫁さんをもらうなら、地元の名門高校を出た方がはるかに評価が高い!ってことも普通にあるらしい。

不思議だよねぇ~、たった3年間過ごしただけなのに。

本書のタイトルを見て、早速読み出したのは以上の理由からでした。

で、内容。
各県毎に、所謂名門校として評判の高校を何校か選び、各大学への合格人数と簡単な(簡単過ぎる!)校風紹介と、そこの出身者の有名人を列挙しています。

採り上げている高校が多いので、出身者として取り上げる人数も多くなり、各人への詳しい説明はないのにだいぶ本自体は分厚いです。

それと人脈といいながら、普通だったら、それを拾い出す参考資料として紳士名鑑とかそれ系のものを使うのが普通だと思うのですが、巻末の文献を見る限りでは、それらを全然使ってません。

著者が個人的且つ、恣意的に関心のあるものを調べて、列挙しているだけなので正直偏り&漏れが多過ぎです。あのカミソリ後藤田さんさえ、書かれていない人脈って・・・・穴有り過ぎ。

決して合格点に達してはいませんが、友人や知人達の出身校を見つけて、興味深く読みました。それなりには面白いです。一つのきっかけとして、眺めるにはいいかと思います。

ただ、決して網羅的ではなく、恣意的な列挙であり、人脈として挙げている基準も無い事だけは了解しておかないといけませんね。知っている人が見たら、もっといるだろう、凄いOBと必ずなりますから!

たぶん、著者のようなジャーナリズムの方ではなく、大手企業の人事担当者とかだと、社内的な高校の傾向的評価とかもっと面白く、中身の濃ゆいものになったかも?

でも、ちょっと新鮮な視点で楽しく読みました。悪くはないかと。

あと、私が高校生の時とはだいぶ個々の学校の評価が推移してますね。

私の母校は当時毎年40~50人ぐらいは東大入っていて、残りの160~170人ぐらいが早稲田だったような?
1クラス5人ぐらいは東大で担任も新潟高校出身の東大出だったけど、独身者だったなあ40代で。
私もクラスでちょうど4、5番目で東大志望だったけど、何故か東外大に行き、すぐ中退して結局、別の国立だしなあ。

ずいぶんと懐かしい記憶を呼び起こしました。
大学の校歌なんて知らないけど、高校のはちょっと聞けばすぐ思い出す自身があります。校歌3番までと応援歌まで。

なんせ、入学式の翌日から3日間、応援部の人が来て、ひたすら柔道室だったかな?校歌と応援歌を教えるんですよ。3日間フルに朝から晩まで通して。あれは凄かった!

よく休講は『カット』と称して繰り上げてたし。自主カットばかりしてた私。勿論、授業さぼりってこと。
いや懐かしい。今の仕事なんかも自主カットしたいもんです。ホント。
【目次】
都道府県別の索引
プロローグ
1章 名門公立高校人脈
 北海道?沖縄
2章 名門私立高校人脈
 男子校/女子校/共学校
3章 名門国立高校人脈
あとがき
主要参考文献
名門高校人脈 (光文社新書)(amazonリンク)
ラベル:書評 新書 名門校
posted by alice-room at 00:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 未分類B】 | 更新情報をチェックする
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