
そして、今回もおっかなびっくり読んでみたのですが・・・。いやあ~一本取られましたね。実に面白い作品です。江戸を舞台にした時代小説ですが、出てくる登場人物がかなりの曲者(くせもの)揃い。
そこそこの地位を持つ武士の家柄で剣術の腕前も相当なのに、平然と居候を決め込む浪人を探偵役として、江戸に起こるきな臭い事件をバッサ、バッサと解決します。しかし、そこは著者の高橋氏、その浪人が居候よろしく居座るのが表家業は古本屋ながら、その実、江戸時代の広告代理店の走りのような広目屋。噂をネタに商売するだけあって、そこの主人もなかなか如才のない商売人。瓦版の発行なども広く手掛けていて、江戸のそこかしこでイベントを仕掛けたりもするのが面白い。
まあ、舞台立てはそんなところですが、次々と起こる事件の内容もさることながら、それを解決に導くやり方とその結末のつけ方が実にうまい。ある種の洒脱さとでもいいましょうか、センスがいいんですよ、これが!
それでいて結構人間心理のツボを押えていたりといやあ~実に楽しめました。純然たる小説ですが、久しぶりに楽しめた読み物でした。続きがあるようなんでそちらも是非読んでみようと思っています。怪談などがあったり、江戸の粋を感じさせるものがあったり、個々の作品ごとにずいぶんとテイストが違っていてそのバラエティーさも楽しめますよ~。
完四郎広目手控(amazonリンク)
今読んでいます。
高橋さんは浮世絵に造詣が深く、他にも浮世絵がらみの小説があるようですが、短編が好きな私にはうってつけの本でした。
記事に書かれているとおり、幕末の江戸情緒たっぷりですね。
まだ途中なので、これから楽しみます。
セレクトされる本が、けっしてメジャーではない…そんな選択がまたそそります(笑)
今度私のツボに何がヒットするのか楽しみです♪
でも、後悔なしです。面白い!
管理人さん、ありがとうございました。
蛇足ながら、続編も買いました。(笑)
続編もまあまあ面白いのですが、最初のこちらと比べるとやっぱり面白さが落ちてしまった気がしましたけど、いかがでしたでしょうか?
江戸情緒を堪能していらっしゃるようで、大変嬉しいです♪
その時々で濫読しておりまして、脈絡もない紹介ですが、少しでもお役にたったら幸いです。これからもよろしくお願いします。