
陰陽師に比べると、いささか深みはないもののそこそこ志怪小説的な味わいが楽しめます。漫画として軽く楽しむには好適書かと思います。
主人公は、科挙の試験に通ってお役所勤めをする将来有望なエリート候補生・・・のはずだったんですが、儒学を学んできたのにもかかわらず、およそ期待外れの部署へ配属に。その部署とは神仙・地仙を捜す公にはできない特殊な部署でした。それでも主人公は、出世を目指して不運な職場で頑張っていくのでした。
これ読んで面白いと思ったなら、『聊斎志異』を読むべきですね。この漫画の100倍以上は面白いし、怪談・妖怪の基本中の基本書でしょう。これ読まずに妖怪や怪異は語れませんって!絶対!!
ただ、平凡社から出ている『聊斎志異』を読了できない軟弱派を自認するならば、諸星氏の「諸怪志異」がお薦め。聊斎志異とは異なるものの、本質的な非常に近いものを感じます。勿論、本書読むなら、そちらの漫画の方がはるかに面白いのは止むを得ない事実でしょう。
これもそこそこ面白いんだけどね。薄っぺらいんですよ。TVの三面記事みたいなとこがいささか興醒めだったりする。
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