2006年09月11日

<訃報>阿部謹也さん71歳=一橋大元学長

<訃報>阿部謹也さん71歳=一橋大元学長
【Yahooニュースより転載】
ドイツ中世史、西洋社会史研究の第一人者で、「世間」をキーワードに独自の日本人論を展開した一橋大元学長の阿部謹也(あべ・きんや)さんが4日、急性心不全のため東京都新宿区の病院で亡くなった。71歳。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。自宅は非公表。喪主は妻晨子(あさこ)さん。
 東京都生まれ。一橋大大学院博士課程修了。小樽商科大教授、東京経済大教授を経て、79年、一橋大教授に。92~98年に同大学長。99~02年、共立女子大学長を務めた。一橋大名誉教授。
 中学時代のカトリック修道院での生活をきっかけに西欧中世社会史に関心を持ち、69年から2年間ドイツに留学。グリム童話で有名なハーメルンの笛吹き男の伝承の研究を通じて下層市民の生活と社会的差別に視野を広げ、西洋市民社会の深奥に迫った74年の「ハーメルンの笛吹き男」は大きな反響を呼んだ。
 主な著書に「中世を旅する人びと」(サントリー学芸賞)「中世の窓から」(大佛次郎賞)「『世間』とは何か」など。
 97~98年国立大学協会会長。97年に紫綬褒章を受章した。
 ▽共著のある日高敏隆京大名誉教授(動物行動学)の話 急な話で驚いている。私の本が文庫になったとき、解説を書いて頂いたのが出会い。まじめな人柄で、阿部先生が一橋大、私が滋賀県立大の学長だったころ、学生論を戦わせたことも思い出される。まだまだ、いろいろなことをうかがいたかった。大変残念だ。
(毎日新聞) - 9月9日15時9分更新
うわあ~全然知りませんでした。一橋大の元学長だったんですね。いかにも真摯で学究的な姿勢の見える本が多かったので、とっても残念です。

著書の中にも、修道院で過ごされたことがあることに触れられていましたが、そうだったんですか、へえ~。しかし、まだまだ素敵な本を書いて欲しかったですね。本当に残念です。ご冥福をお祈りします。

少し前に急に検索キーワードで「阿部謹也」が増えたと思ったら、そういうわけだったんですね。納得。

関連ブログ
「中世の星の下で」阿部 謹也 筑摩書房
「中世の窓から」阿部 謹也  朝日新聞社
「ハーメルンの笛吹き男」阿部 謹也 筑摩書房
「刑吏の社会史」阿部 謹也 中央公論新社
posted by alice-room at 23:49| 埼玉 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 【ニュース記事A】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
71歳、まだまだこれからの年齢でしたので、
本当に残念なことだと思います。

Posted by nao at 2006年09月12日 08:42
歴史とは無縁の私ですが、ハーメルンの笛吹き男は、とある中世好きの男性から勧められ『勉強になるよ』と言われて読んだ本でした。

本というのは不思議で、知識は脈々と輪が広がっていくものですね。
Posted by 一匹 at 2006年09月12日 22:21
本当に惜しいですね。こういう方にはもっと&もっと頑張って欲しかったですね。学者らしい学者さんだったのではないでしょうか。
Posted by alice-room at 2006年09月12日 22:25
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阿部謹也氏が死去
Excerpt: 歴史学者で一橋大元学長の阿部謹也氏が死去  「ハーメルンの笛吹き男」など、ヨーロッパ中世の社会史研究で知られる歴史学者で一橋大学名誉教授の阿部謹也(あべ・きんや)さんが4日午後9時37分、急性心不全..
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Tracked: 2006-09-12 08:36