いきなり遺跡からSONYのビデオカメラの説明書が出るんだから驚くでしょうな、たぶん。しかもそれが2000年以上前というのですから・・・。タイムトラベラーものとしてのセオリー通りの展開ですが、そこで問題になるのがビデオに撮られた思われるイエスの映像とは?
状況設定の面白さがこの小説のウリだと思います。史上初のイエス・キリスト衝撃映像を巡り、メディア王・バチカン異端審問官・主人公(一介の学生)が壮絶な獲得合戦を行うんですから!
但し、焦点が主人公の学生なのはストーリー上分かるのですが、周りのメディア王、異端審問官(これは昔の名称らしいですが)の背景の描き込みが足らず、より深みのある世界観の構築にまでは至っていないと思いました。残念!
この傾向は随所に見られ、ストーリー展開はスピーディーで良いのですが、最後が陳腐なラブ・ストーリー的な箇所は不要。もっと知的好奇心を満たすべく随所に情報と知識の嵐のして欲しかった。まあ、小説だからといえばそれまでだが。
追加情報:sign of god というタイトルで映画になっているみたい。見てないけど、借りてみたいなあ~。あるかな?
イエスのビデオ ハヤカワ文庫NV(amazonリンク)〈上〉〈下〉
2005年03月12日
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
この記事へのトラックバック
『イエスのビデオ』 04/18/06〆
Excerpt: 続報の続報:確かに真に受けてしまう方もいるでしょうね。 (cf.Reuters@excite:オプス・デイ、映画「ダ・ヴィンチ・コード」製作会社に注文 そういう趣旨のBLOGやサイトも実際に幾つかあ..
Weblog: THE FOOL ON THE HILL 【BLOG バカヤマ 跡地】
Tracked: 2006-04-18 21:46